【REBORN】変人？とんでもない、煽るのが好きなだけ。4 (ページ6)

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これはまた面白い寝起きドッキリだね。ページ6

むくりと起き上がる。部屋に異常なし、自分の体にも異常はなし。

......しかし本当に眠いなぁ、もう一眠りしたいところだけど、警戒態勢に入らなければならないので顔を洗うことで目を覚ます。

さてと、前髪さんは今の所来ていないみたいだし、外に出る努力でもしてみようか。

ドアノブに触れてガチャガチャと動かす。......開かない。

「A！」

ビクリと肩が震えた。あまりにも突然過ぎて心の準備も全く出来ていなかった。

い、いやいや、空耳でしょ。まさかずっと扉の前に居ただなんてあはははは......。

「おはよ、A。やっと起きてくれた！」

がくりと落胆する。これは待ち伏せしていた感じだ。扉の外から聞こえてくるのは前髪さんの声だった。

「......おはよう前髪さん。これはまた面白い寝起きドッキリだね。私じゃとても考えつかなかったよ」

「しし、Aの為に鳥籠を作ったんだぜ。どう？嬉しい？」

現実逃避の為に言った言葉は、本気であろう前髪さんの耳には届かなかったらしい。鳥籠って......鍵壊しただけじゃない！

「うん凄いね。ところで前髪さん、ここから出してくださらない～？」

「んー......やだ。Aのことだから逃げるだろ？」

「うっ、よくお分かりで......ハハ」

絶望的過ぎて乾いた笑い声しか出ない。

ここで私の脳内に電流が流れた。鍵が壊されているなら、外からも中に入れないのではないだろうか？この『鳥籠(笑)』が前髪さんから私の身を守る盾になってくれるのではないか。

僅かな期待は前髪さんの言葉と行動で打ち砕かれた。

「今からそっち行くから、待っててA」

外からかちゃかちゃと言う音が聞こえ、嫌な予感がして後ずさる。その嫌な予感は見事な精度で命中し、扉がゆっくりと開いた。

「しししっ、遊ぼーぜA！」

「何で外から開くの！」

思わず柄にもなく叫んでしまった。ご都合主義か？ご都合主義なのか？見れば前髪さんの手には小さな針金が握られていた。

有能な前髪さんはピッキングも出来たのか......！

「今日は何する？ダーツ？トランプとか？」

「あぁ......うん。トランプ、しよっか......」

今のところ危険はなさそうだったので、私は無害そうなトランプを選んだ。

何とか事なきを得た。前髪さんが危険な思想に走らなければ一応は怪我はしないで済むかな。言動に気を付けないと......私はこれらを胸に刻みつけた。