さんびゃくご！！ ページ10
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何かが可笑しい。
ずっと不思議に思ってたことがある。
「……佐川さんの時も今井さんの時も
大勢いたのになんで榊ヶ峰は……」
三橋「なにブツブツ言ってんだよ」
佐川「二人とも静かに!聞こえちゃいますよ」
廃ビル、と呼ぶには真新しすぎるビルの傍。
私たちはごみ置き場の影でこっそり隠れている。
佐川さんの言うとおり、玄関の前には
スーツとサングラスの男が見張りをしていて、
時折ローテーションしているようだった。
私たちは裏から侵入したけど、
ここからどう中に乗り込むかが問題になる。
「三橋さん、これからどうするんですか?」
三橋「佐川を生け贄にして中に入る」
佐川「あんまりっすよ!」
三橋「お前のことは一生忘れねぇから」
佐川「三橋さぁん!」
「!!」
前の門から入ってきた人物を見て、
咄嗟にふたりの口を塞いだ。
随分機嫌の良さそうな榊ヶ峰が
呑気に玄関へ歩いてくる。
男「お疲れ様です、榊ヶ峰さん」
榊ヶ峰「おつかれーらいす〜♪」
男「なんか良いことあったんですか?」
榊ヶ峰「うん。うちのツッパリくんたちを黙らせてきたとこ♡」
うちの……?
まさか……
私は思わず三橋さんの顔を見る。
三橋さんも恐らく同じ思いなのか
眉を寄せていた。
榊ヶ峰「金髪といいウニ頭といい……。
最近の若い子の考えることは分かんないよ」
男「榊ヶ峰さんも俺たちと比べたら若いですよ」
榊ヶ峰「あははありがとう。
……ところでさぁ」
不意に声色が重くなった、と
思った瞬間、
榊ヶ峰が警備をしていた男の首を手で押さえつけた。
「あ、……っが、………」と苦しそうな息が
こちらまで聞こえてくる。
榊ヶ峰「警備って門番してれば良いワケ?」
男「ぐっ……ぁ……」
榊ヶ峰「鼠が普通に入ってきてるんだけど。
仕事しないなら殺すよ?」
男「す、ぃませ……ｯ」
アイツに、気づかれてる。
ぞわっと寒気がした。
気づいたときには三橋さんに手首を捕まれて
入ってきた裏口を出ていた。
暫く走って、また紅高の近くまでやって来る。
三橋「あのニーチャン、化け物だな」
佐川「ど、どうするんすか三橋さん……!!」
「とにかく一回、お兄ちゃんに会いに行かなきゃ」
三橋「だな。ったくあのバカちんは愛しの妹に心配ばっかかけてよ〜」
三橋さんに笑いながら、胸騒ぎをなんとか抑える。
……やっぱり、何かが引っ掛かるんだ。
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いちご - もうあと少しでお別れなんですね…もっと見たいですっ！完結した後でも何度も読み返しますね！！最後まで頑張ってください！ (2019年1月23日 0時) (
レス) id: 38e4f6d3da (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - なのなのさん» そーだよね……直してくるっ (2019年1月20日 23時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
なのなの - 紫雨さん» でも、字幕入れたら「理子ちゃん」だったと思うよ？私は統一した方が良いと思う…。急に変わったら違和感あるしね(笑) (2019年1月20日 23時) (レス) id: 544df7dfb5 (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - なのなのさん» 正直理子ちゃんの文字迷ってるんだよね…小さいことなんだけど、漫画だと「リコちゃん」って呼んでてさぁ…ドラマどっちかわからないけど、ずーっと「理子ちゃん」できたからどーしよーって…笑笑 (2019年1月20日 19時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
なのなの - ごめん、341だった…！間違えちゃった、ごめんね。 (2019年1月20日 16時) (レス) id: 544df7dfb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神室紫雨
| 作成日時：2019年1月4日 20時
