☆さんびゃく！！☆ ページ5
*I-side
───“ 絶対にぶっ殺す ”
Aの台詞とは思えない残酷な言葉と
Aの声とは思えない冷たい声。
思わず、声をかけるのを躊躇ってしまった。
なのに隣のコイツはなんの躊躇もなく名前を呼んで。
まるで何も無かったみたいに。
すげー奴だなって、改めて素直に思う。
伊藤「『ツッパリ狩り』ねぇ……。
だからこの間も開久に行こうとしたの?」
「うん……あそこは特に狙われやすいかなって」
三橋「相変わらずお人好しだな。
アイツらは常に集団下校してるんだぞ。
あぶねーわけがねーだろ」
「だからって何も言わないわけにはいかないでしょう」
そして、Aが急にカツラを被せてきたり普通の髪型にさせようとしたのも、
『ツッパリ狩り』の標的にされないためだったようで。
Aなりに俺たちを守ろうとしてくれたことに
嬉しいと思う反面、
どうして相談してくれなかったんだっていう
なんとも言えない気持ちがある。
三橋「で、俺たちは今どこに向かっとるんじゃ」
「紅高です。さっき言ったでしょ」
伊藤「敵が持ってる変な匂いの毒物ってさ、
眠らされちゃうの?」
「たぶん……でも気になることがあってさ。
私や佐川さんはちょっと嗅いだだけで
目眩がしたりしたのに、あのスーツ野郎たちは
全然無反応だったの」
三橋「鼻づまりだったんじゃねーのか?」
「いや全員花粉症なわけないじゃないですか」
三橋「全員花粉症……ぷぷっ、愉快じゃ愉快じゃ」
はぁ……と呆れるA。
いつどこで、どんな風に襲撃されるか
分からないから油断しちゃいけないのに、
三橋のせいである意味緊張が解れていた。
商店街を抜け、紅高の学校がようやく見えてきた
……その道の途中、青いブレザーが一人、倒れている。
伊藤「おいｯ!!」
「谷川さん?!」
それはまさかの谷川で。
抱き抱えて揺さぶってみるが、
眠るように閉じた目は頑なに開く気配が無い。
……ちょっと待てよ。
……どうして今井が一緒じゃねぇんだ?
「谷川さん! 起きてください!!」
谷川「……、…」
三橋「おい谷川。今井はどこだ?」
かすかに開く目。
ぼんやりと俺たちを見上げると、
力の入らない手でAの服を掴んだ。
緊迫したAの顔がますます険しくなる。
谷川「……たぶん、黒いスーツ軍団に…、……
………連れて……かれた」
.
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いちご - もうあと少しでお別れなんですね…もっと見たいですっ！完結した後でも何度も読み返しますね！！最後まで頑張ってください！ (2019年1月23日 0時) (
レス) id: 38e4f6d3da (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - なのなのさん» そーだよね……直してくるっ (2019年1月20日 23時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
なのなの - 紫雨さん» でも、字幕入れたら「理子ちゃん」だったと思うよ？私は統一した方が良いと思う…。急に変わったら違和感あるしね(笑) (2019年1月20日 23時) (レス) id: 544df7dfb5 (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - なのなのさん» 正直理子ちゃんの文字迷ってるんだよね…小さいことなんだけど、漫画だと「リコちゃん」って呼んでてさぁ…ドラマどっちかわからないけど、ずーっと「理子ちゃん」できたからどーしよーって…笑笑 (2019年1月20日 19時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
なのなの - ごめん、341だった…！間違えちゃった、ごめんね。 (2019年1月20日 16時) (レス) id: 544df7dfb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神室紫雨
| 作成日時：2019年1月4日 20時
