さんびゃくじゅうに！！ ページ17
*I-side
伊藤「A!!しっかりしろ!!」
ドサリと力無く地面に倒れたAの方へ
近づこうとしたが、
スタンガンを持った男が今度は
拳銃を向けた。
俺ではなく、Aに。
今井「汚ぇぞテメェら……!」
榊ヶ峰「言ったでしょ。逆らえないって。
君たちが勝手なことをした瞬間、
Aさんの頭はぶち抜かれるからよろしく」
三橋「ざけんなよ……ｯ!」
今までに見たことないくらい
殺気だった三橋が、悠々と立つ榊ヶ峰を睨み付ける。
しかし全く怖じけない榊ヶ峰は両手を少し上げてみせた。
外国人がジョークを言うときのように。
榊ヶ峰「怖い顔するねぇ。僕はやっぱり、教師失格だ」
三橋「何が目的だよ!!Aに手ぇ出しやがって……!!」
榊ヶ峰「君たちの力が欲しいんだよねぇ。
もし付いてきてくれるって言うなら
大事な“彼女”はきちんと病院に連れてくよ」
伊藤「信じれるわけねぇだろうが」
榊ヶ峰「信じる?はは、君たちはなにか勘違いしてるみたいだ」
今井「勘違いだと……?」
榊ヶ峰「俺は“お願い”してるわけじゃない。
分かるよね?選択肢を選ぶ権利なんて無いんだよ」
伊藤「……腐れ外道野郎」
榊ヶ峰「で、どうするの?
別に付いてこなくても良いんだよ。
その代わり、君たちの大事なその子が死んじゃうけど」
地面にうつ伏せで倒れているA。
まるで眠ってるみたいに目を閉じていた。
榊ヶ峰「それもそれでありかもね。
Aさんを犠牲にして、俺を倒す。
うん、それも選択肢の一つにしよう」
三橋「……黙れ」
榊ヶ峰「彼女は喜ぶよ、きっと。
自分のお陰で、三人が俺のことを殺したってね」
三橋「黙れって言ってんだろｯｯ!!」
三橋は地面に向かって叫んだ。
Aを見て、今井を見て、
俺を見て。
俺は頷いた。
Aが犠牲になる選択肢は
俺たちの中にあるわけがない。
三橋「……用件を飲む」
榊ヶ峰「おっ、やっとかぁ」
伊藤「その代わり約束しろ。Aを病院に連れていくって」
榊ヶ峰「責任持って、僕が連れてくよ。安心して」
今井「……」
抵抗しない俺たちを確認して、
黒スーツ軍団達がワラワラと近づいてくると
背中で両手を手錠にかけた。
ガチャン、と鳴る音に
眠るAはピクリとも動かない。
伊藤「……ごめんな、A」
お兄ちゃん、ちょっと行ってくる。
すぐ戻るからね。
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いちご - もうあと少しでお別れなんですね…もっと見たいですっ！完結した後でも何度も読み返しますね！！最後まで頑張ってください！ (2019年1月23日 0時) (
レス) id: 38e4f6d3da (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - なのなのさん» そーだよね……直してくるっ (2019年1月20日 23時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
なのなの - 紫雨さん» でも、字幕入れたら「理子ちゃん」だったと思うよ？私は統一した方が良いと思う…。急に変わったら違和感あるしね(笑) (2019年1月20日 23時) (レス) id: 544df7dfb5 (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - なのなのさん» 正直理子ちゃんの文字迷ってるんだよね…小さいことなんだけど、漫画だと「リコちゃん」って呼んでてさぁ…ドラマどっちかわからないけど、ずーっと「理子ちゃん」できたからどーしよーって…笑笑 (2019年1月20日 19時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
なのなの - ごめん、341だった…！間違えちゃった、ごめんね。 (2019年1月20日 16時) (レス) id: 544df7dfb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神室紫雨
| 作成日時：2019年1月4日 20時
