さんびゃくじゅう！！ ページ15
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めちゃくちゃ手が痛い。
歯軋りしすぎて頭が痛い。
悔しい。
どっと溢れた感情に耐えきれなくて、
涙がぼろぼろ溢れだした。
「そんなことで……っ、そんなことで、なんで……ｯｯ」
伊藤「A」
「許さない、絶対許さない……ｯ」
伊藤「A、落ち着いて」
お兄ちゃんの声に我にかえった。
いつのまにか私はお兄ちゃんの腕の中にいて
赤ちゃんをあやすように抱き締められてる。
爪が食い込むほど握りしめていたせいで
掌がちょっと痛い。
伊藤「手、痛かったでしょ。大丈夫?」
「……うん」
今井「Aさんの気持ちはすげぇ分かる。
だけど、女性に汚れ役は似合わねぇさ」
「……はい」
今さらになって、手の甲がジンジンと痛んできた。
熱くなってる。
……自分の衝動にかられて、あんなことしたの、初めてだ。
なんだか自分にびっくり。
三橋「とにかくさっさと出るぞ。
他のスーツ男たちが帰ってくる頃だ」
伊藤「そうだな……A、歩ける?」
今井「おんぶしますよ!」
「大丈夫です……」
お兄ちゃんに手を引かれながら
部屋を出て、階段を降りていく。
……なにか、大事なことを忘れてる気がする。
三橋「あとは榊ヶ峰をぶっ飛ばすだけだな」
伊藤「気を付けろよ。アイツ、結構腐ってるから」
三橋「見てりゃぁわかるよ」
今井「誰だそれ」
一段、一段、と階段を降りる度に
心臓の音が激しくなる。
大きく、速く、何度も。
今井「つか谷川の奴は来てくれなかったのか」
三橋「いや、途中まで大活躍だったぜ」
今井「途中まで??」
なんだろ。
すごく、すごく、嫌な予感がする。
───運が良かったが、続かなかったみてぇだな
───今に見てりゃ分かるぜ
伊藤「つーかそんだけでけぇ戦争しようとしてるってことは、黒スーツ軍団はもっと多いのか?」
三橋「さぁな。何人いようと全員ぶっ潰せば良いだけだろ」
───君となら“僕の野望”を叶えられると思ったのに。
「……ちょっと待って」
三橋「あ?」
私は、完全に勘違いをしていたかもしれない。
佐川さんを襲ったとき、真ん中に立っていたのが
顎髭だったから、
てっきり顎髭がてっぺんかと思っていた。
でも、本当は───
.
外に出た瞬間、最悪の光景が広がっていた。
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いちご - もうあと少しでお別れなんですね…もっと見たいですっ！完結した後でも何度も読み返しますね！！最後まで頑張ってください！ (2019年1月23日 0時) (
レス) id: 38e4f6d3da (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - なのなのさん» そーだよね……直してくるっ (2019年1月20日 23時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
なのなの - 紫雨さん» でも、字幕入れたら「理子ちゃん」だったと思うよ？私は統一した方が良いと思う…。急に変わったら違和感あるしね(笑) (2019年1月20日 23時) (レス) id: 544df7dfb5 (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - なのなのさん» 正直理子ちゃんの文字迷ってるんだよね…小さいことなんだけど、漫画だと「リコちゃん」って呼んでてさぁ…ドラマどっちかわからないけど、ずーっと「理子ちゃん」できたからどーしよーって…笑笑 (2019年1月20日 19時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
なのなの - ごめん、341だった…！間違えちゃった、ごめんね。 (2019年1月20日 16時) (レス) id: 544df7dfb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神室紫雨
| 作成日時：2019年1月4日 20時
