伊藤の妹は三橋にゾッコン。Part7【今日から俺は!!】

さんびゃくろく！！ ページ11

.





坂本「え、えぇ、解毒剤を服用してる場合があります……」

「やっぱり……!!」

三橋「おいどういう意味だよ」






翌朝。


私は三橋さんを連れて職員室に押し掛け、
坂本先生に質問すると、

坂本先生は半分腰を引きながら答えてくれた。



腰を引きすぎて椅子ごと離れていく。





「あの匂いを嗅いでいるのに無害なのがなんでかなって思ってたんです。やっぱりあの人達は解毒剤で毒を緩和してたんですよ!」

三橋「それが分かったなら、なんだよ」

「盗んで私たちが服用すれば怖いものなしじゃないですか!!」

三橋「どうやって盗むつもりなわけ?」

「ぅ……そ、それは三橋さんが……」






「ばーか」と言われて何も返せない。


そんな私たちを見守っていた椋木先生が
ヒョコッと顔を出す。




椋木「なーなー、伊藤妹を閉じ込めたのってホントにそーちゃんなの?」

「だからさっきから言ってるでしょ」

椋木「当たり強いなぁー」

三橋「で? 榊ヶ峰は逃げたのか」

椋木「うんー来てないんだよねー。
ねー警察に言った方がいいかー?」

「どーせ校長に止められてるんですね」

椋木「ウン」





糞くらえだな、と後ろで三橋さんが呟いた。


ひとまず用件は済み、廊下で待ってて貰っていた
お兄ちゃんのところに戻る。




伊藤「よし、じゃぁ行こうか」

「うん! 目には目を、だよ!」

伊藤「め、目潰しかぁ……」

三橋「卑怯な奴だな」

「言われたくねぇです」






今日の学校は元から休むつもりだった。

あのビルを見張って、隙あらば乗り込もうと
思っている。



昇降口の方に向かうと、パタパタと
可愛い足音が近づいてきた。






赤坂「ねぇ!さっきクラスの子が、
他校のツッパリが黒スーツに襲われてたって……!」

伊藤「……マジかよ」

三橋「登校中も狙ってやがんのか」

「あの、それって黒スーツは集団ですか?」

赤坂「え? う、うん……」

伊藤「何か気になることでもあるの?A」

「うーん……なんか、ね」

三橋「オラさっさと行くぞ」







もう少し考えたかったけど、
三橋さんに背中を押されて渋々歩き始める。





赤坂「気を付けてね、三人とも。
無茶はしちゃダメだよ」

「理子さんも、榊ヶ峰が来たら気を付けてください」

赤坂「うん。こっちは任せて」









私が頷くと、理子さんも目で答えてくれた。









今井さん。今、助けにいきますから。









.





久々のむっくーーーん。

さんびゃくなな！！→←さんびゃくご！！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す