伊藤の妹は三橋にゾッコン。Part5【今日から俺は!!】

にひゃくさんじゅうなな！！ ページ40

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翌日のお昼休み。


私は昨日の出来事を理子さんに熱弁中。





赤坂「えー!スーツ姿の三ちゃんたち見たかった!!かっこよかった?」

三橋「当たり前じゃ」

「それで最後こう言うんですよ。
『俺も左手で行かせてもらいます』って!」

赤坂「それでそれで??」

「即行右手使ってました!」

赤坂「わぁやっぱり!」

三橋「やっぱりとはなんじゃ」

「お兄ちゃんもかっこよかったんですよ。
もうスーツがビシッと決まってて! ウニ頭なのに!」

伊藤「ウニ頭なのに……」








それに、二人が言ってくれたあの言葉。




“頼りになる俺の大事な妹”

“おっかねぇ俺の大事な彼女”





どんなに嬉しかったか。

もう私はずーっとルンルンしてる。




三橋「おいニヤニヤすんなチビ」

「む。私のバニーガール見てニヤニヤしてたくせに」

赤坂「はぁ?!三ちゃんどういうことｯ?!」

伊藤「三橋テメェー!!」

三橋「な、ニヤニヤするわけねぇだろ!
あんな見てられんバニーガール視界の暴力じゃ!!」

「はぁ?!着せたのはそっちでしょ?!」

赤坂「三ちゃんちゃんと説明しなさい!」

三橋「うるせーうるせー!!」





ぎゃんぎゃん騒いでたら、
椋木先生が腕を直角に曲げながら
こちらに走ってきた。





椋木「おい伊藤」

伊藤「はい」

椋木「あ、そっちじゃない、妹のほう」

「私ですか?」





椋木先生は髪の毛を手で掻き分けながら
「うんお前」と頷く。





椋木「お前が前に書いた作文あるじゃん」

「書かされたやつですね。この街の良いところ、みたいな」

椋木「そうそれ。佳作になったから」

「は?」

赤坂「え!すごいAちゃんっ!!」

伊藤「さすがだなぁ!」

三橋「……」

「三橋さんビーバー顔やめてください」

椋木「まぁだから放課後職員室来いよ。
表彰式やるから」

赤坂「職員室で?」

「お兄ちゃん、代わろ」

三橋「ブワーッハッハッ!!
伊藤は今日俺と本屋に寄るから残念だったな!」

「チッ」

赤坂「あ、じゃぁ今日はAちゃんと帰ろっかな」

三橋「む」

「委員会ですか?」

赤坂「うんそうそう。会議少しやったら終わりなの」

「じゃぁ校門で待ってますね」

三橋「…………」

伊藤「そのビーバー顔やめろよ三橋」









せっかくだし理子さんと喫茶店寄りたいな。


二人でゆっくり話す機会なんて滅多にないし。







放課後。

そんな風に考えながら校門の前で待っていたら、









───目の前に灰色学ラン集団が、やって来た。

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