伊藤の妹は三橋にゾッコン。Part5【今日から俺は!!】

にひゃくにじゅうに！！ ページ26

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しかしまぁ目が覚めたあとの三橋さんは
相変わらずの三橋さんで。


「なんでお前がいるんだよッ?!」と
暴れた後に昨日の色々を思い出して
なぜか不機嫌になってしまった。





三橋「おい早くしろよ遅刻するだろ」

「いつも遅刻ギリギリの癖に何言ってるんですか」

愛美「もー喧嘩しないの!
はい、行ってらっしゃい!!」

一郎「Aさん、今晩も泊まりますよね?」

三橋「んなわけねーだろ」






ご両親の見送りに手を振りながら
三橋さんの隣に並ぶ。


相変わらず背が大きいな。





あ、寝癖ついてる。


頭の後ろのところがぴょこって。



……可愛いなぁ。







三橋「ジロジロ見てんじゃねーよ。文句あんのか」

「いや……三橋さんがほんとに好きだなぁと」

三橋「ブフゥッ」

「あ、変な、意味とかじゃなくて!
かわいいなって思っただけで!!」

三橋「……黙れホント」





私の爆弾発言に分かりやすいくらい
顔を真っ赤にする三橋さん。





……こんな顔を見れるのも私だけなんだよね。


最近ようやく、三橋さんの“彼女”っていう
気持ちが芽生えてきた。




ずっと夢見てる気持ちだったし。






「……三橋さん」

三橋「あ?」

「わ、我が儘言ってもいいですか……?」





恐る恐る聞いてみる。


三橋さんは相変わらず面倒そうな顔をしてから
「なんだよ」と聞いてくれた。



なんやかんや優しい。







「今日放課後、お兄ちゃんのお見舞いに行くんですけど……」


三橋「おー」


「今日も……三橋さんのお家に泊まっても良いですか?」


三橋「……は?」




「その、理子さんと一緒でも安心するんですけど、


み、三橋さんと一緒にいたいなぁ……って」






怒鳴られる覚悟で気持ちを伝えた。


しかしいくら待っても怒鳴られないし、
それどころかそっぽを向かれてしまう。






……そんな怒る?









三橋「ッ……ほんとお前やだ」

「やっぱダメですよね」

三橋「んなこと言ってねぇだろ」

「え?良いんですか?」

三橋「……おう」






口元を手で隠すように覆って返事をする。


なぜか耳まで真っ赤だ。



理由も分からないけどキュンとする。







「えへへ……やったぁ」

三橋「……お前その急なデレなんなの」

「え?デレてませんよ」

三橋「はぁ……もうなんでも良いけどよ……」

「あっ、じゃぁ帰りも一緒ですよね!!」

三橋「うるせぇ」









急にチョップされた。



なにゆえ。









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