にひゃくよんじゅうさん!! ページ46
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「三橋さん……ッッ!!」
相良さんに引きずられてる三橋さんは、
私の声に返事をしてくれない。
見たことないくらい血だらけだ。
「三橋さん! 起きてください!!」
相良「待たせて悪かったなァ。
いやァ傑作だったよ。
“俺のことはボコっていいから、
アイツには手ェ出すな”とか言ってよ」
相良さんは三橋さんを壁まで引きずって座らせると、
私みたいに背中側で手錠をかけた。
カシャン、と金属がはまる音が響く。
「相良さん……!」
相良「落ち着けよ。まずはコイツが起きねぇと、な!!」
目を閉じてる三橋さんの顔を容赦なく平手打ち。
無抵抗で、顔だけが揺れる。
でももう、目を開けられない状態なんだよ。
これ以上何をするつもりなの。
「相良さんやめてください!!」
相良「早く起きろよォ三橋。お前の愛しい彼女とご対面だぜェ?」
「相良さんッッ!!」
相良「おら起きろよッ!!」
「バカ!チビ!チワワ!むっつりすけべ野郎!!悔しかったら言い返してこい!!」
相良「あぁ?」
三橋「ぅ……ゲホ……、…」
うっすらと、三橋さんの目が開いた。
そこでようやく相良さんの手が止まる。
「三橋さん……!」
三橋「ふは…、……っ、お前、口悪くなったな…」
「……誰かさんのせいですよ」
三橋「顔いいんだからよ……、…そんなもん覚えんなって」
なに、それ、
いつも貧乳とか生意気とか悪口しか言わないくせに。
相良さんは三橋さんを満足そうに見下ろして
「いいねぇ」と呟くと置いてあった分厚い
手袋をはめた。
オーブンから取り出すときに使うやつみたい。
……何をするつもりなの?
相良「さァて。お待ちかねのショータイムだ」
三橋「……なにを…」
相良「お前ボコるだけじゃァつまんねぇだろ。
ドラマチックにしねぇとな」
そういうなり、相良さんはバケツみたいな金属に
刺さっていた長い棒をゆっくり引き抜く。
先端のほうがまるでマグマみたいに真っ赤。
相良「ほんと工場っていいよなァ。
使えるものしか置いてねぇよ」
三橋「っ、なにしやがる……!!」
相良「頼みの相棒はこっちには来れない。
絶対絶命だ。でもよ、三橋。
お前ならこの女、助けられるだろ?」
「っ……!」
三橋「やめろォッ…!!」
赤く、疼くように光る鉄が顔に向けられる。
少し近づけられただけで、熱気が頬を撫でてきた。
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nasiremon - 伊藤兄がかっこよすぎる! 涙腺妨害ですよ…同感できるところが多い…うぅぅぅ… (2020年5月13日 1時) (レス) id: fa0cba8ed9 (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - 牡丹杏。さん» ぜひぜひ続きも見てください(*´∇`*) (2018年12月27日 15時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
牡丹杏。(プロフ) - えーここまでで涙ボロボロなのに、続編見たらどうなるの。私の涙腺w 楽しみにしてまーす (2018年12月27日 15時) (レス) id: 48235b53b0 (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - ライアーさん» コメントありがとうございます!とても励みになります!これからもキュンキュンしてもらえるようらがんばります!! (2018年12月26日 14時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
ライアー - 続編すっごく楽しみにしてます。頑張ってください!応援してます!!! (2018年12月26日 13時) (レス) id: ca359b9f59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神室紫雨 | 作成日時:2018年12月16日 17時