にひゃくにじゅうご！！ ページ29
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私がぶつかった背の高い人は
腰を曲げてぐっと顔を寄せてくる。
外人風の綺麗なお顔の迫力が半端じゃない。
?「お嬢さん、俺たちはヤクザだけど……分かってる?」
「はい、あっもう、見たら分かります」
?「そっか。じゃぁヤクザ流の謝り方を教えてあげよう」
「で、出来れば一般人向けの謝り方を……」
その時、背中側から「月川さん」と
少し掠れた声がした。
……久々に聞いたその声は、相変わらずぶっきらぼうで。
振り返った先にいた相良さんは
開久の学ランを着ていた。
相良「そいつは俺に任せてもらっていいすか」
「相良さん……!!」
すると「月川さん」というらしい背の高い人は
「任せる、とは?」と純粋な質問をぶつける。
相良「そいつには随分前に世話になりましてね」
「……ｯ」
月川「ほぉ。まぁ良いだろう。
俺はこのあと用事があるのでね。
頼んだよ、相良くん」
相良「任してください。得意分野っすから」
すると月川さんを先頭にヤクザ集団が
ぞろぞろと歩いていき、
相良さんは私の方に寄ってきた。
「ッ来ないでください!」
相良「……良いから来い」
乱暴に引っ張られたその手はどこか加減した強さで。
……もしかして?
相良さんに引っ張られるまま
私は商店街のところまで……つまり、
人の多い道にやって来た。
夕暮れ時だけど人がかなりいる。
相良「……じゃ」
「ま、待ってください。
どうして助けてくれたんですか?」
きっとさっきの月川という人が
お兄ちゃんと今井さんに大怪我を負わせた人だろう。
こんなことしたら、
相良さんまで危なくなるかもしれないのに。
相良さんはガシガシと乱暴に頭を掻くと
ポケットに手を突っ込んだ。
相良「気まぐれだ」
「気まぐれって……私は、相良さんの敵じゃないんですか?」
相良「るせーな。
そんなにボコられてぇなら望み通りにしてやるけど」
「……私、相良さんの考えてることが分からないです」
酷いことをするかと思ったら、
助けてくれたり、
優しいと思ったら、
酷いことをする。
相良さんはおかしそうに吹き出して笑うと
私に背を向けた。
相良「じゃぁな、“ネーチャン”。
俺に二度と会わねぇよう祈るこった」
「……?」
相良さん……
そういえば……
しかし聞こうと思ったときにはもう
角の方に姿を消してしまった。
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nasiremon - 伊藤兄がかっこよすぎる！ 涙腺妨害ですよ…同感できるところが多い…うぅぅぅ… (2020年5月13日 1時) (
レス) id: fa0cba8ed9 (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - 牡丹杏。さん» ぜひぜひ続きも見てください(*´∇｀*) (2018年12月27日 15時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
牡丹杏。(プロフ) - えーここまでで涙ボロボロなのに、続編見たらどうなるの。私の涙腺w 楽しみにしてまーす (2018年12月27日 15時) (レス) id: 48235b53b0 (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - ライアーさん» コメントありがとうございます！とても励みになります！これからもキュンキュンしてもらえるようらがんばります！！ (2018年12月26日 14時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
ライアー - 続編すっごく楽しみにしてます。頑張ってください！応援してます！！！ (2018年12月26日 13時) (レス) id: ca359b9f59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神室紫雨
| 作成日時：2018年12月16日 17時
