伊藤の妹たちの番外編 part3【今日から俺は！！】

、6 ページ18

.




私を拉致ったこのヤクザ風の人は、

どうやらどこぞのお偉いさんらしく。



護衛代わりに本物のヤクザさんたちを雇い
仕事をする傍ら、

こうして女の子を拐っては自分の趣味である
コスプレをさせてるらしい。





「って納得いくか!!
わざわざ千葉まで来てんじゃねーですよ!!」

ヤクザ「駄目だろうにゃんにゃん。
女の子がぁ汚い言葉使っちゃァ……ぐふふふへへ、
お、お仕置きが必要みたいだねぇ……?」

「うにゃぁぁぁ!!
やめろってばぁぁぁ!!」




私の叫び声が廃工場に響き渡った。


ヤクザさんはさっきから「お仕置き」とか言って
猫じゃらしやら猫耳やら首輪やらを
私に付けては写真撮って興奮してる。



次は何をされるかわからない。


というかこのオッサンは人権という
意味を椋木先生に聞いてくるべき。



「逃げようにもこの鎖が……」

三橋「A!!返事しろボケぇぇ!!」

「うわもう幻聴まで聞こえ……え?」



今確かに三橋さんのお声が聞こえたような。


助けに来てくれたのだろうか。

それはスッゴク嬉しい。

でもこんな姿見せられるわけがない!!





「来ないでくださいぃぃぃ!!」






三橋さんの声に大きな声で返事したあとで、

自分は本当に馬鹿だと思い知った。



叫び声で場所がわかったみたいに、
ドドドドと大勢の足音がこの倉庫に迫ってくる。





……人数多くね?!








三橋「Aッ!! …………は?」





倉庫に三橋さんが現れた、かと思うと
お兄ちゃん、相良さんに片桐さん、紅野さんまで。


おまけに開久さんたちも。





公開処刑だよ死のう。





さっきまでどこかに言っていたヤクザさんが
騒ぎを聞き付けて戻ってきた。


目を白黒させてる。



そりゃそうだ。

オールスターかよ。





紅野「わーAちゃんイイ格好してるじゃーん!」

「黙ってくださいよ好きできてるわけじゃないし……」

三橋「テメェかAに悪趣味なもん着せたのは……」

片桐「覚悟は出来てるよな」

相良「ヒャハ、暴れがいがあるぜェ」

伊藤「A、大丈夫!!
なに着ても似合ってるよ!!」

「片桐さんその隣にいるウニ頭締めて良いですから」




ヤクザ「田舎もんどもが……
俺様の護衛たちを舐めるなよ……!!」






その言葉を合図に倉庫の中は大乱闘状態に。


私は猫耳メイドの格好のまま、
なにもできずに座ってるだけだった。








そして勝負はもちろん、簡単に決まる。







ヤクザ「俺の…にゃんにゃんが……」

、7→←、5

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す