伊藤の妹たちの番外編 part3【今日から俺は！！】

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*K-side





紅野「いやいやいや。まず俺運転免許持ってねぇし」

伊藤『でもベンツで原宿の番号だったんだよ!!』

紅野「それだけで俺って決めないでよ」

伊藤『じゃぁ他に東京でAのこと狙う奴がいるかよ!!』

紅野「知らないよ。顔“は”良いから俺以外も狙うだろ」

伊藤『顔“も”だッ!!』




そろそろ家を出ようかと思ったら急に電話がかかってきて、
出てみたらAちゃん……ではなくその兄。


たしかすげー頭の奴。





紅野「ほんとにその番号なの〜?」

伊藤『見た人は間違いねぇって……』

紅野「ふむふむ。Aちゃんには色々借りがあるからねぇ、俺もサボって手伝ってあげるよ」

伊藤『……………………………………………………本当か??』

紅野「その間はなんだよ」






伊藤はかなり葛藤したようだが、
「……頼む」と小声で言って電話を切った。




紅野「……朝早くからよくもまぁやるよねぇ」





俺は学校に欠席の連絡をしてから
制服を脱いでいつもの緩い服装に早着替え。


母に見つからないよう玄関を出て、
俺は通行の多い道に出た。







紅野「……でもなんか話を聞いてる限り、妙なんだよなぁ」







三橋の机にわざわざ紙を入れた。

でも犯人は車で逃走してる。


Aちゃんを拉致ってから三橋の机を聞き出して
紙を入れたのなら無理矢理だけどまぁ理解は出来るけど、

なにも要求していないのだ。


たとえば三橋に恨みがあって、とかなら分かる。





紅野「拉致りましたよ……なんて教える意味が分からないんだよなぁ」



金目当てでも恨みを晴らす目的でもない。

もしAちゃんだけが目当てなら
紙を入れる必要もない。



それから何かのヒントと思われる“317”の文字。






紅野「とにかく捜すか」





冷静になろうとするけど、気持ちは焦る一方で。


敵の目的が分からないほど行動が難しいことはない。






紅野「……無事でいてくれればいいけど」









まぁ、あの子に何かあれば


ふざけた奴の顔を変形させちゃうけどね。







俺は人の声に注意しながら東京の道を歩き進めた。









.


その頃。




ヤクザ「ぐふふふ……可愛いねぇ……僕のコレクションにピッタリだぉ……」

「ひいいぃ……」

ヤクザ「とりあえずこれ着ようか。大丈夫だよ君は可愛いしスタイル抜群だしきっと似合うから……ぐへへへ……」






Aちゃん、ピンチ。

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