伊藤の妹は三橋にゾッコン。Part4【今日から俺は!!】

ひゃくななじゅうさん！！ ページ26

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「ぬうぅ〜……」





三橋さん不足のストレスで死にそう……。


三橋さんのfirstアルバムを今度から
持ち歩こうかな……。







「……む」







何やら窓の外を見てる人が多い。



なんだろう……と同じように窓の方に寄ってみたら、

なにやら佐川さんと三橋さんが
掃除小屋の近くで話してて、



その近くには三人の一年生が
にやにやしながら立っている。








……あれはどういう状況だろう。




なんて考えてる間に三橋さんに押し出された
佐川さんが一年生たちにボコボコにされ始め、

三橋さんはそれを見守り始めた。



たぶん喧嘩しないほうがモテるとか思ってるんだろう。








「あ、理子さん……」






遠くの方から走ってきた理子さんは
三橋さんに何やら怒ると、


すぐに一年生三人をぶっ飛ばしていく。






……やっぱり、強いなぁ。



可愛くて、強くて、優しくて。









生徒1「やっぱり赤坂さんと三橋さんもお似合いよねぇ」

生徒2「なんか伊藤さんの妹と別れたって噂よ」

生徒3「え! じゃぁチャンスかな!」

生徒4「ムリムリ。だって理子先輩がいるんだから」







「………………」









……聞こえてますよお嬢様たち。



まぁいいんだけどね。


その通りだもん。







私みたいな、生意気で、可愛いげなくて、

胸もない女が三橋さんに似合うなんて思わないもん。







……あ、やばい。




なんか惨めになってきて泣きそう……。









男「伊藤Aさんですよねェ!」

「……だれ」





ただでさえ気分がブルーなのに。


突然私を呼び止めたのは、学ランを着崩した
チャラい一年生。



ガムをぐちゃぐちゃ噛んでて音が無性にイライラする。









男「アンタ強いんでしょ。俺と勝負してよ」

「はぁ? やだよめんどくさい……
ていうかなんで私……」

男「聞いたぜ。ヤクザをぶっ潰したって」




……もしかして、剛田兄のことかな。




「あのね、あれは───」

男「ごちゃごちゃうるせぇーっ!!」






きちんと説明しようとした私の善意を振り払って

男の子が殴りかかってくる。





私は咄嗟にサッとかわすと、


男の子は勢い止まらず階段の方に突っ込んでしまった。









「っばか!」









なんとか襟を引っ張って、

落ちそうになったのを助けた。








それを見ていた生徒さんたちが私に拍手をしてくれた。





……何も誇らしくない。









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