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ひゃくろくじゅうきゅう!! ページ22

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──そして、事件は唐突に起こってしまう。







その日の放課後に、待ち合わせをしていたこともあって
三橋さんを待っていたら、

三人の女の子…しかも三年生から呼び出されて。



明らかに告白ではないだろうけど、

と思いつつ付いてくと。






先輩1「ねぇアンタさ、最近モテてるからって調子乗ってるわよね」

「乗ってないです」

先輩2「生意気言ってんじゃないわよ。私たち、すんごい情報入手だから」

「…はあ」




置くに居た女の先輩がニヤニヤ笑いつつ
私にプリントを突きつけてきた。





まったく興味なかったけど一応見てみる。



そこには、画質の悪い写真がコピーされていた。








「これは……」

先輩3「三橋くんと付き合ってるくせに、なに他の男と東京に出掛けてるの?」

先輩2「二股とかマジさいてー。信じらんない」








そう、それはかなり前に

紅野さんに東京のウサクマショップを
案内してもらった日の写真だった。


まるでスキャンダルかのような隠し撮りで、
紅野さんのお顔は背中なので見えてない。





正直うんざりな気分だった。


一から説明するのも面倒だし、
この人たちに言ったところで理解される訳がない。



「……あーはい。東京を案内してもらっただけです。ちなみにお友だちです。浮気でも二股でもありません」

先輩1「はーぁ? なに馬鹿なこと言ってんのよ」





馬鹿はお前さんじゃ


とは言わず。




先輩2「私の友達がね、東京にいるんだけど
写真撮ってくれたのよ。

そしたらビックリしたわ。
三橋くんと付き合って調子のってる
アンタだったんだもの」

「私もビックリですよ。貴方のお友だちはお暇なんですね」


先輩2「っ!! う、うっさいわね!!」

先輩3「アンタ立場分かってるの?!
三橋くんにチクるわよ?!」

「それチクったらどうなるんですか」

先輩1「はあ……?! 信じらんない、
浮気してるのに何開き直ってんのッ?!」


「だーかーらー……浮気してないですってば」







埒があかない。


しかも私は三橋さんと待ち合わせしてる。





待たせてしまったらネチネチ言われるから嫌なのに。




どうやって抜け出そうか、

心の中で鼻くそほじっていたときだった。









三橋「おい」









愛しく、尊い、低い声。




その声に私たちはハッと顔をあげた。









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ひゃくななじゅう!!→←ひゃくろくじゅうはち!!



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天孤 - 現実は本当に甘くないんですね〜 (2019年8月2日 14時) (レス) id: 7eedb3b556 (このIDを非表示/違反報告)
カナリア(プロフ) - そうだね!見よう!泣くマジ泣く (2018年12月16日 20時) (レス) id: 0cf1c80018 (このIDを非表示/違反報告)
激辛麻婆豆腐 - カ……カナリヤ…………私だって……こんな激辛な現実は見たくない!でもしょうがない……残された時間で私たちが出来ることを今一度考えて楽しく『今日から俺は!!』見よう!………泣いても笑っても最後だから………。 (2018年12月16日 18時) (レス) id: 13769de09e (このIDを非表示/違反報告)
カナリア(プロフ) - やめて!!!現実を突き止めないで!!!!!!! (2018年12月16日 12時) (レス) id: 0cf1c80018 (このIDを非表示/違反報告)
激辛麻婆豆腐 - やだ………明日で今日から俺は!!が終わっちゃう…………… (2018年12月15日 22時) (レス) id: 13769de09e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:神室紫雨 | 作成日時:2018年12月1日 12時

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