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ひゃくろくじゅう!! ページ13

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帰り道。


三橋さんのレア写真をゲットして、
うっきうきの私は商店街でお兄ちゃんを見つけた。


……あり?

お兄ちゃん、今日は京子ちゃんとなんたらって
言ってたよね??




「お兄ちゃん?」

谷川「ひっ……なんだ、Aかよ」

「……っええぇ?!谷川さん?!」



髪型で判断しちゃったけど、

たしかに青いブレザーだし
身長もお兄ちゃんより全然低い。


なんで気づかなかったんだろ……。





「イメチェンしたんですか?」

谷川「俺は気づいちまった……」

「ウニ頭の良さに?」

谷川「俺は怒らせてはいけない男を罠にハメちまったんだ……!!」

「……はあ」

谷川「お前と会うのは今日で最後かも知れねぇ。けどよ、これだけは伝えておくぜ」

「はい」

谷川「……俺の遺体を見つけたら、ばあちゃんの家の近くに埋めてくれ」





それだけ言うと、谷川さんは涙を堪えるように
顔を歪めてゆっくり歩き出す。


暫くして、おばあちゃまのお家の場所も
知らないことを思い出し、

聞こうと思ったときには姿はなくなっていた。







「……まぁいっか」









三橋さんもいないし、お兄ちゃんもいないし
とってもお暇。

せっかくだからどこかに行こうかと
考えていたら、「A?」と可愛らしい
お声に呼び止められた。



振り返れば、懐かしき早川さんと川崎さん。





「お兄ちゃんとデートじゃないんですか?」

早川「今からいくところだよ」

川崎「その前にガン飛ばししてきた連中絞めてたんだ」

「そんなデートの前にコンビニ寄ったみたいなテンションで……」

早川「……A」

「はい?」






急に真剣な眼差しになった早川さんは、
まるでこれから喧嘩でもするかと
聞きたくなるくらい胸を張った。




そして。






早川「……アタシのこと、『お姉ちゃん』って呼べよ」

「へ?」

川崎「違うでしょ京子さん。その前段階に下の名前で呼んでほしいんでしょ」

早川「まっ、前段階だなんてそんな……!
それじゃまるで、伊藤さんとアタシが結婚して
Aが義理妹になるって言ってるような
もんじゃねぇか!!」

川崎「一番に言ったのはアンタですけど」

「……下の名前で、ですか?」

川崎「そ。理子さんみたいな感じで。
そろそろ呼んでくれても良くねぇか?」

「良いですけど……」

早川「ほっ、ほんとにいいのか?」






本当に嬉しそうに、早川……京子さんは笑顔になる。


いつ見ても可愛い。







早川「京子姉さんでも……」

「……」

ひゃくろくじゅういち!!→←ひゃくごじゅうきゅう!!



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天孤 - 現実は本当に甘くないんですね〜 (2019年8月2日 14時) (レス) id: 7eedb3b556 (このIDを非表示/違反報告)
カナリア(プロフ) - そうだね!見よう!泣くマジ泣く (2018年12月16日 20時) (レス) id: 0cf1c80018 (このIDを非表示/違反報告)
激辛麻婆豆腐 - カ……カナリヤ…………私だって……こんな激辛な現実は見たくない!でもしょうがない……残された時間で私たちが出来ることを今一度考えて楽しく『今日から俺は!!』見よう!………泣いても笑っても最後だから………。 (2018年12月16日 18時) (レス) id: 13769de09e (このIDを非表示/違反報告)
カナリア(プロフ) - やめて!!!現実を突き止めないで!!!!!!! (2018年12月16日 12時) (レス) id: 0cf1c80018 (このIDを非表示/違反報告)
激辛麻婆豆腐 - やだ………明日で今日から俺は!!が終わっちゃう…………… (2018年12月15日 22時) (レス) id: 13769de09e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:神室紫雨 | 作成日時:2018年12月1日 12時

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