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夜。
私の仕事は終わったけど、
渡海先生に「迎えにいく」と
言われたのでまだ病院のなかにいる。
でもあの人、忙しいと思うんだけど…。
「よぅ」
「あ…」
無人のロビーでぼんやりしていると、
白衣を脱いだ渡海先生がペタペタ足音を
たててやって来た。
私服だけだと『先生』な感じがしなくて
色々意識してしまう。
「渡海先生、どこかいくんですか?」
「仮眠室だけどな。おいで」
えっ??
“おいで”??
渡海先生の手がこちらに伸びてきて、
私の手を握ると歩き始めた。
理解が追い付かない私を少し振り返って
「なにその顔」と呟く。
「…いや、渡海先生が優しいのが不気味で。
あと自分から手を繋ごうとするのも
滅多にないし……」
「は?」
「純粋に謎ですよ」
そう言えば多分「じゃぁ繋がねぇよ」って
手をほどくだろうと思ったのに、
むしろ彼の手に力が籠った。
渡海先生の耳が微かに赤い気がする。
「……怒らないんですか?」
「怒られてーの?」
「そうじゃなくて……」
「……今は怒んない」
「えっ」
子供みたいに拗ねた顔。
彼の照れが滲み出てて、
なんだかこっちまで恥ずかしい。
なんやかんやでやって来たのは
仮眠室のある先生方の部屋。
でも今は奥で一人誰かが寝てるだけの
ほぼ人がいない。
仮眠室で寝れば良いのに、と思ったけど
目の前のこの人を見て あぁ… と哀れになる。
渡海先生はずんずん進んで仮眠室に入った。
奥のソファーまで連れてこられてそこで手が離れた。
ソファーの上にあったお布団やら着替えやらを
ぜんぶベッドの方にぶち投げて、
先生はそこにドスンと座る。
「…えっと」
「ん」
「え?」
「……」
な、なんだろこれ……。
渡海先生はソファーに腕を投げ出すように
座っており、反対の手を私の方に差し出してる。
たぶん『おいで』だから私は先生の
手を握り、ソファーに座ろうとした。
だけど、ぐいっと勢いよく引っ張られて
倒れ込むように渡海先生の方に抱きついてきたしまった。
「ゎ、あっすいまっ…」
「……うるせぇ」
「っ!」
耳元に、低く掠れた声がぞくりと撫でる。
先生の上に股がる私を下から抱き締めるように
腕が背中に回っていた。
「……せん…せ?」
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みーこ(プロフ) - 可愛い、この二人萌える〜 (2018年10月2日 22時) (
レス) id: 84fdbed2f6 (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - くまちゃんさん» ありがとうございます！そう言ってもらえてとてもホッとしております(*^^*) (2018年9月25日 7時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
くまちゃん(プロフ) - ドキドキが止まりませんー！ (2018年9月24日 9時) (レス) id: de2b78e93f (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - ひまりさん» ひまりさん！コメントありがとうございます！！なかなか難しそうなんですね……！周りのかたはセンスがよくてちょっと背景変えるのが怖くなってきました(笑)なれてきたら変えてみようと思います！教えてくださり、ありがとうございました！ (2018年8月16日 18時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - ミウさん» はじめまして(’-’*)♪コメントありがとうございます！そうなんですよね、悩みに悩んで結局白にしちゃいます笑笑 しっくりくんですよねぇー笑笑 (2018年8月16日 17時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神室紫雨
| 作成日時：2018年8月4日 11時
