e p i s o d e , 19 ページ20
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「A先生ー、鬼ごっこしよー!」
「あっちで遊びたいー!!」
退院してから約一ヶ月。
私は再び東城大に戻ってきた。
理由は病気を患ったから、ではなく。
「さとしくん、しょうくん!
花壇の上登ったら危ないよー!!」
エプロンを付けて、ネームカードを
ぶらさげて。
お日様が照りつける空の下で子供たちと
一緒な毎日。
この子供達はみんなどこかに病気を
持っていて、薬や痛みと戦っている子達。
私の仕事はそんな子供達が
生きていくのを一緒に頑張ること。
まだ本就職じゃなくて、
お試し期間だけどね。
遡って、一ヶ月前の退院の日。
佐伯先生に呼び止められたときは
ビックリしたのを覚えている。
「渡海から聞きました。
子供を笑顔にする仕事がしたい……と」
「はい。免許は色々取ってありますけど……
なにか?」
「良ければこの病院で働いてもらえませんか?」
「え?!」
「この病院には手術を待ってる子供や
薬の副作用で苦しんでいる子供が
たくさんいます。
もちろ我々も不安にさせないよう
努力していますが、どうもそちらの方は
プロではないようでして」
「……私が、そのお仕事を?」
「どうでしょう。お給料も悪くないようにします」
もちろん、二つ返事でOKだ。
だって私が本当にやりたいと
思っていたことだったから。
……もしかして、渡海先生が
裏で何かしてくれたのかな。
………まさかな。
「ねぇ先生知ってるー?」
「ん?」
「お医者さんの中にはね、
悪魔が潜んでるんだって!」
「悪魔………あぁ、知ってるよ」
そういえば「やっぱりそうなんだ!」と
驚いている。
悪魔、の言葉にあの不機嫌そうな
顔が頭に過ったのでなんだか笑ってしまった。
悪魔………か。
「先生ね、その悪魔と知り合いなんだよ」
「え!! 意地悪とかされてなぁい?」
「たくさん意地悪なことしてくるの」
「かわいそう先生!」
目の前を歩けば「邪魔」と吐き捨て、
私がニュースを持ってくれば「あっそ」の一言。
かと思えば時々悪戯を思いついて
私を脅かしたあと満足気に笑ってる。
私が話していると面倒そうな顔を
してる癖に最後は優しく微笑んでくれる。
「でも悪魔さんはね、
私のことを助けてくれたんだよ」
意地悪で性格超極悪で、
人の事を馬鹿にしてくるお医者さん。
悪魔と呼ばれる彼は今日もきっと、
あの部屋で眠ってる。
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紫雨(プロフ) - :さん» こちらこそとても嬉しいコメントありがとうございます(*^^*)そんな風に言って貰えて本当に幸せです(´；ω；`)ありがとうございました！ (2018年7月15日 18時) (
レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - ゆかりさん» さいごまで読んでくださりありがとうございました(*´∀｀)キュンキュンしてもらえて良かったです！ (2018年7月15日 18時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - 麻里さん» 最後まで読んでくださりありがとうございました(*´∀｀) (2018年7月15日 17時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
: - お疲れ様でした！もう本当に毎回楽しみで完結となると少し寂しいです(´・ω・｀)素晴らしい作品を読ませていただきありがとうございました。 (2018年7月15日 15時) (レス) id: 2561c8f55b (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 完結おめでとうございますー！最後の最後までキュン止まらなかったー！ (2018年7月15日 7時) (レス) id: de2b78e93f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神室紫雨
| 作成日時：2018年7月6日 14時
