伊藤の妹たちの番外編【今日から俺は！！】

妹といっしょ,1 ページ7

*I-side



我ながらこんなことを言うのも
おかしいかもしれないが

俺の妹であるAは本当に良い子だと思う。



朝御飯と弁当をAが、
夜ご飯を俺が担当して作っているが、

まず料理がめちゃくちゃ上手い。




本人いわく、

「本屋で立ち読みしたのをやってみた」
程度のようだが


本当にその通りなら料理研究家に
妬まれても可笑しくないくらいだ。



卵焼きもフワフワしてて美味しいし、
ご飯の炊き方もなんか俺とは違うし、
何より弁当の詰め方がかわいい。


「頑張ったよ〜」と言う日はキャラ弁になってたりする。



そして二つ目はなんと言っても外見が可愛い。


化粧っ気のない陶器のような肌は
まったく荒れてないし、

まつげはくるんとなってて可愛いし、

可愛いのにそれを自慢気にしてこない。



俺が何度「お前は可愛い」と説明しても
「お兄ちゃんの目がおかしい」と返してくる。

お兄ちゃん、心配だぞ。




というか俺はAが五歳の時に
「おにいちゃんをお嫁さんにする」って
言ってくれたのを未だに忘れていない。


……俺がお嫁になるらしい。

もちろん答えはイエス。



正直、あんな可愛いくて最高な子は
どこにもいないと思う。


……いや京ちゃんがいる。

京ちゃんも最高。

ほんと天使大好き照れる。



最高に可愛い女の子が世に二人も
いるなんて、神様すげぇよ。


それでもし、俺が京ちゃんの……その……、
旦那さんになったとしたら、

京ちゃんとAが義理姉妹になるって
ことだろ??



伊藤「……なんつーこったぁ」



俺は全力で働いて二人とも養ってみせる。


二人が家でキャッキャッウフフしながら
お茶を飲んでくれれば、

ていうかもう生きてくれればなんだって良い。



待てよ。

俺と京ちゃんが結婚したら、『伊藤京子』……?



悪くない。全然悪くない。

むしろこっちの方がいい。

結婚しよ、そうしよう。



伊藤「でもなぁ……
もしAに『おにいちゃん寂しい』って
言われたら俺どうすりゃ良いんだろうなぁ」



嫁さんも大事にすべきだけど、
妹だって俺の唯一の存在だ。


現時点で京ちゃんばっかに構っちゃってて
最近のAは拗ねてる気がする。

(そんなことはない。)





伊藤「……そうだ、Aを遊びに誘うか」


ここんとこ、喧嘩ばっかだし、
二人でゆっくり遊んでない。

よし、今度アイツの大好きな
パンケーキ屋さんにいこう。







伊藤「って思って」

三橋「……俺に言うのか、それ」

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