狂犬の気持ち,2 ページ3
*S-side
相良「で、よぉ」
「はい?」
相良「お前は……その、なにやってたんだよこんなとこで」
Aは照れ臭そうに笑って「実は…」と
本屋のほうを指差す。
「一番くじで“ウサクマ太郎”があったので
やろうか迷ってたんです」
相良「ウサクマ太郎……」
恐らく、コイツが持ってるカメラに
ついてるキーホルダーのキャラクターだろう。
兎なのか熊なのかよくわからない。
「だけど私、あまり運が無いから
やっても無駄かなぁ……と」
相良「……くだらね」
「ですよねぇ……え、相良さん?」
相良「俺が引けば良いだろ」
「いやいや! 大丈夫ですよ?!」
もしこれでウサクマ太郎とかいうやつの
一等とか当てたらAは喜ぶはず。
俺は本屋にずんずん入っていって
財布から五百円玉を出し、店員に押し付けた。
相良「よぉ兄ちゃん一番くじやらしてくれや」
「ひっひいぃ!!
いやでもウサクマ太郎ですよ……??」
相良「それがやりてぇって言ってんだろ早くしろ」
「すすすいませぇん!!」
ガン飛ばしして詰め寄れば店員が
大急ぎで四角い箱を目の前に付き出してきた。
さっさとしろよ、と毒づいてれば
「相良さん……」と心配そうな声。
「そんな怖い顔しないでください」
相良「怖い顔?」
「はい。……ていうか五百円払いますよ」
相良「いい。俺がやりたいだけ」
「いやでも……」
相良「お前も引きてぇのか」
「そういうわけではっ」
俺はもう一枚五百円を出してくじの箱を
Aの前に付き出す。
相良「早く引け」
「……でも私、ほんとに運悪くて」
相良「俺も引くから」
Aはもう一度、俺にお礼を言ってから
目を瞑って箱の中を漁る。
なぜ目を瞑る必要があるのか分からねぇけど。
……小動物みてぇ。
散々悩んだあげく、取り出した紙を
恐る恐る開いて「やっぱり…」としょぼくれた。
相良「どうだった」
「8等でした…」
相良「ふうん……」
でもかわいいから良いんですけどね、
と店員からメモ帳を貰う。
正直何がかわいいか分からない。
普通にコイツの方が可愛いと思う。
相良「俺か」
「頑張って下さい」
相良「……ん」
Aに見守られながら適当に
指に当たったやつを引き抜いた。
ゆっくり開けてみると……
.
.
狂犬くんは「可愛い」とか思うのに羞恥心ないタイプであってほしいです。
お気に入りにはとことん甘く。
これぞ私得。
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nasiremon - あぁ…！本気で兄になってほしい… 頼む…神様！転生でも何でもいいから私を伊藤さんの妹にしてぇぇぇ！！！ あわよくば三橋さんの友達にも…… (2020年5月14日 0時) (
レス) id: fa0cba8ed9 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ - ツボったwwwwwwwおもろいです (2020年4月27日 21時) (レス) id: 99cceeea9b (このIDを非表示/違反報告)
ゆずの飴(プロフ) - ありがとうこざいます♪すぐに探しにいきます！ (2019年1月1日 10時) (レス) id: a83557efdf (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - ゆずの飴さん» ありがとうございます(*´-`)ありがたきお言葉です！アカウント名は《 神室時雨(≡・x・≡) 》です！街灯がトプ画ですね！ (2018年12月31日 21時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずの飴(プロフ) - 絵がお上手で羨ましい… あと、twitterのアカウント名を教えていただけますか？ (2018年12月31日 20時) (レス) id: a83557efdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神室紫雨
| 作成日時：2018年11月5日 18時
