strawberry candle 5 ページ6
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三橋「Aっ?!」
「た……っ?!」
危うく『貴志』と呼びそうなところをなんとかこらえ、
今さらかもしれないけど背を向ける。
でもやっぱり名前を当てられた時点で
バレていたようで、
貴志は私の前に回り込むとニンマリ笑う。
三橋「おいおいこんなところでバイトしてたのかよ!!」
「今日は、たまたま! 友達の代わりに入ってるだけだから!!」
三橋「嘘が下手だなー、相変わらず」
「あ、相変わらずって……」
三橋「だってお前、昔から隠し事苦手じゃん」
「そ、そんなことない。だから、人間違いだって」
三橋「あー? まだ言うのかコノヤロー」
キッチンの奥にいる店長と松岡さんに
助けを求めても、
二人はずっと仲良さげに話してて
私に気づいてくれる素振りすら無い。
一気に不機嫌になった貴志は
ズイッと顔を寄せてくると、
「早く認めて土下座しろよ」
と圧をかけてきた。
誰か助けて……。
こうなってしまった貴志は
相手が折れるまでしつこいんだよね……。
と、その時、
今井さんが立ち上がると
私と貴志の間に押し入るように入ってきた。
今井「三橋。Aさんが困ってるだろうが」
「今井くん……」
三橋「は? お前には関係ねぇだろ」
今井「関係ある。なぜなら俺は、
ここの常連で週3、Aさんに会っているからだ」
三橋「お前がっつりバイトしてるじゃねーかよ」
「う……」
今井「三橋!! Aさんが振り向いてくれない
からって、詰め寄るのは男としてダセーぜ?」
三橋「んだとコラやんのかコラ」
今にも喧嘩が勃発しそうな空気。
私は二人を引き離そうと試みるも、
大男たちを動かすことが出来なかった。
「お、お客様ー! 周りのお客様に迷惑になる行為はやめてくださーい!」
三橋「うるせぇ黙っとけ」
今井「口が悪いぞ三橋。そのクソ曲がった根性を今日こそ叩き直してやる」
三橋「ハン、モテねぇテメェにこの俺様が負けるとでも?」
今井「なにをぉぉぉ?!」
「お客様ーっ?!」
だめだ全然聞いてくれない。
店長と松岡さんはまだ盛り上がってるし。
どうしよう……と考えていたら
背中側から伸びてきた手が、
三橋さんと今井さんの顔面を掴んで
強引に引き剥がしてくれた。
「伊藤くん!」
伊藤「お前ら場所考えろよ……」
この時ばかりは救世主に見えても
仕方なかった。
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Runa - めっちゃこのお話大好きです！応援してます！！！ (2021年6月9日 1時) (
レス) id: cf36c57a0e (このIDを非表示/違反報告)
りゅうの - めちゃめちゃ面白かったです!! (2020年3月22日 17時) (レス) id: c1d7a041f7 (このIDを非表示/違反報告)
みい(プロフ) - 素敵です。 (2019年1月29日 20時) (レス) id: ed675bb7df (このIDを非表示/違反報告)
月崎伊吹(プロフ) - ずっと気になってた作品で、今日やっと読むことが出来ました。とても面白かったです!なんと言うか……深い作品でした。これからも頑張って下さい。(ちなみに私の学校、クリスマスが終業式の日でした) (2019年1月7日 14時) (レス) id: 275071a833 (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - ぺっぱーさん» コメントありがとうございます(*´ｪ`*)本当ですか！笑笑とても嬉しいです(≧∇≦) (2019年1月7日 12時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神室紫雨
| 作成日時：2018年11月16日 19時
