strawberry candle 22 ページ23
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三橋くんはあっという間に男二人を倒してしまった。
ほぼ一撃パンチで撃退。
三橋「おい」
「えっ、はい」
三橋「…………」
私を呼んだ三橋くんは何か言いにくそうに
眉を寄せてから、
小さな声で「……怪我はねぇかよ」。
暫くして、心配してくれてたことに気づく。
あまりにも顔が険しいから分からなかった。
「うん。大丈夫、ありがとう」
三橋「嘘つけ」
「へ?!」
三橋「お前嘘つくときこーやって首曲げて笑うだろ」
そう言って三橋くんは少し首を横に傾けた。
そんなわけない、と言いかけたけど
たしかに私は首を曲げてる。
……そんな癖、知らないし。
三橋「怪我はねーみてぇだけど
お前のことだからホントはチビりそうだっただろ」
「ち、チビらないもん!」
三橋「無駄に隠し事しようとすんなよな。
俺を騙そうなんざ五万年早ぇ」
「……五万年」
三橋「……いつまでそこにいるんだよ」
「え?」
三橋「帰るぞ」
あ、そっか。
送ってくれるんだったっけ。
すでに歩き始めた三橋くんのあとを追っかけて
隣に並ぶと、少しだけペースを落としてくれた気がした。
見上げてみると、綺麗な顔。
……なんか緊張するなぁ。
「み、三橋くんって幼馴染なんだよね?」
三橋「あ?」
「理子ちゃんから教えてもらったの。
小学校一年生からって」
三橋「……そーだよ」
「じゃぁさ、“タカシくん”って知ってる?」
三橋「……は?」
三橋くんがここ一番に顔を険しくして
私の方を振り向いた。
凄い睨まれるからちょっと目を合わせられない。
「途中まで読んだ日記にね、“タカシ”っていう
男の子がたくさん出てきてたの」
三橋「……」
「あと挟んであった写真にも
“タカシくん”との写真があって……」
三橋「へぇ」
「三橋くんなら知ってるかなって」
すると三橋くんはぷくっと頬を膨らませて
唇を尖らせると腰に手を当てた。
ちょっとかわいいな、って思ったのは内緒。
三橋「知ーらねっ」
「知らないの? ほんとに?」
三橋「知らん知らん誰じゃその“タカシ”って奴は」
「ほんとに知らないのー?」
三橋くんのほっぺがどんどん膨れてく。
変顔が面白くておかしくて。
さっきまであんなに怖い思いをしてたのに、
いつの間にか、全部どこかに吹っ飛んでた。
だから、三橋くんは凄いと思う。
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Runa - めっちゃこのお話大好きです！応援してます！！！ (2021年6月9日 1時) (
レス) id: cf36c57a0e (このIDを非表示/違反報告)
りゅうの - めちゃめちゃ面白かったです!! (2020年3月22日 17時) (レス) id: c1d7a041f7 (このIDを非表示/違反報告)
みい(プロフ) - 素敵です。 (2019年1月29日 20時) (レス) id: ed675bb7df (このIDを非表示/違反報告)
月崎伊吹(プロフ) - ずっと気になってた作品で、今日やっと読むことが出来ました。とても面白かったです!なんと言うか……深い作品でした。これからも頑張って下さい。(ちなみに私の学校、クリスマスが終業式の日でした) (2019年1月7日 14時) (レス) id: 275071a833 (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - ぺっぱーさん» コメントありがとうございます(*´ｪ`*)本当ですか！笑笑とても嬉しいです(≧∇≦) (2019年1月7日 12時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神室紫雨
| 作成日時：2018年11月16日 19時
