strawberry candle 2 ページ3
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そんな風に絡まれ続ける毎日だったけど、
別に嬉しい訳じゃなかった。
必然的に貴志と伊藤くんと話す機会が増えるなか、
必ずは聞く女の子の名前。
三橋「くそ、また“理子”の奴が喧嘩の邪魔しやがったぜ……」
伊藤「いやアレは“理子ちゃん”が正しかっただろ。あんなところで喧嘩したら死ぬところだったぞ」
「どこで喧嘩してたの」
三橋「高速道路」
「……」
“理子”。
貴志が親しげにいつも呼んでいる。
話したことはなくて、
一度だけ二人が会話してるのを
チラッと見たことがあるくらい。
美人。清純。しっかりしてる。真面目。
非の打ち所がないとはまさにこの事。
佐川くんの話では、三年生からも人気みたいで。
「……」
その子の名前を聞くたびに、
私は逃げ出したくなってしまう。
それはたぶん、“まだ”貴志のことが好きだから。
忘れてしまいたいのに。
こんな気持ちになんかなりたくなかったのに。
なんて考えていたら、
廊下から噂の“理子ちゃん”が
ひょこっと顔を出した。
赤坂「三ちゃん! 今日一緒にレコード聞きに行かない?」
三橋「はぁー? やだね、俺は」
赤坂「なんでよ〜」
わーもう、スッゴいお似合い。
ほら見てよ。
だから叶わない恋なんて捨てちゃった方がいいでしょ。
私の心よ。
忘れてください。
もういっそ、忘却魔法とかかけてください。
……なんて自己暗示かけていたら、
なんと理子ちゃんが私の方に歩み寄ってきた。
赤坂「はじめまして、よね!
私は赤坂理子」
「雪城Aです……」
赤坂「ふふ、三ちゃんからよく聞いてるから気になってたのよね。幼馴染だとかなんだとか」
……これは、牽制されてる?
『私が狙ってるんだからさっさとわすれろブース』
ってこと?!
「ご、ごめんなさい、私は──」
赤坂「聞いてた通り、可愛いわねっ!!」
「……へ」
否定するために振ろうとした手をぎゅっと握られる。
ぎょっとして前を向けば、
キラキラした可愛い瞳。
赤坂「私、Aちゃんと友達になりたい!」
「と、もだち……」
赤坂「うん!! ……だめかな?」
理子ちゃんはちょっとだけ肩を竦める。
視界の奥には貴志がなぜか睨んできてた。
……『俺の理子取るな』って言ってる気がする。
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Runa - めっちゃこのお話大好きです！応援してます！！！ (2021年6月9日 1時) (
レス) id: cf36c57a0e (このIDを非表示/違反報告)
りゅうの - めちゃめちゃ面白かったです!! (2020年3月22日 17時) (レス) id: c1d7a041f7 (このIDを非表示/違反報告)
みい(プロフ) - 素敵です。 (2019年1月29日 20時) (レス) id: ed675bb7df (このIDを非表示/違反報告)
月崎伊吹(プロフ) - ずっと気になってた作品で、今日やっと読むことが出来ました。とても面白かったです!なんと言うか……深い作品でした。これからも頑張って下さい。(ちなみに私の学校、クリスマスが終業式の日でした) (2019年1月7日 14時) (レス) id: 275071a833 (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - ぺっぱーさん» コメントありがとうございます(*´ｪ`*)本当ですか！笑笑とても嬉しいです(≧∇≦) (2019年1月7日 12時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神室紫雨
| 作成日時：2018年11月16日 19時
