strawberry candle 14 ページ15
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病室に入ってきたのは、
金髪頭が眩しい男の子。
そのあとからちょっと髪の長い男の子と
ほくろが変な位置にあるオッサン。
?「A! 何してんだよバカヤロー!」
?「大丈夫?! 痛いところは?!」
?「ビンビン熱血教師が来たぞ、もう大丈夫だ」
……なんなの急に。
私が聞く暇もなく、病室で騒ぎ出す三人。
遅れてやってきたナースさんのお叱りで
静かになったけど。
「えーと……何しに来たんですか?」
?「学校のほうに君が交通事故に巻き込まれたって連絡があったからね。こうして駆けつけてきたわけさ」
「学校……ってことはこの変な位置にほくろがある人は教師ってことか」
?「……今なんて?」
普通の髪型の男の子が恐る恐る、といった
様子で聞いてきた。
隣に立つ金髪くんも眉を寄せて深刻そう。
「いやだから……この人は学校の先生なんだなぁって」
?「……学校の先生もなにも、担任だよ?」
椋木「担任の、椋木だ、ハハ」
「むくのき……聞いたことあるけど……」
妙に気持ちの悪い感覚だった。
顔を見たことがあるのはわかるのに、
名前が出てこない。
名前も聞いたことあるのに、
顔が出てこない。
医師「……ご自身のお名前を言えますか?」
「雪城Aですけど」
医師「……こちらのお二人のお名前は?」
金髪くんと普通くんの目線がぶつかる。
二人とも、目を見開いてガン見してくるから
変にプレッシャーがあった。
「名前……えーと」
?「……冗談キツいぜ、A」
「覚えてる気がするんですよ。
でも全然出てこなくて……ごめんなさい、
忘れた訳じゃないんです」
医師「……事故のこともあり、頭が混乱してるのでしょう。
傘と鞄のお陰で体の方に大きな怪我はありまさんが
頭を打ったあとがありますし」
「たぶんそれです。靄がかかってるみたいにボーッとするし───」
突然、金髪くんが近くにあった丸椅子を思いきり蹴りあげた。
ガターン、と跳ね上がり、部屋の隅の方に転がる。
?「……帰る」
?「おい三橋ッ!!」
……“ミツハシ”?
やっぱりどこかで聞いたことある名前だ。
“ミツハシ”くんと普通くんは慌ただしく
病室から出ていき、
椋木も「今は安静にしとけよ」と言ってから
病室をあとにする。
残された私は靄のかかった記憶の中を
手探りで探してみた。
でも“ミツハシ”がどんな人なのか
皆目検討つかなかった。
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Runa - めっちゃこのお話大好きです！応援してます！！！ (2021年6月9日 1時) (
レス) id: cf36c57a0e (このIDを非表示/違反報告)
りゅうの - めちゃめちゃ面白かったです!! (2020年3月22日 17時) (レス) id: c1d7a041f7 (このIDを非表示/違反報告)
みい(プロフ) - 素敵です。 (2019年1月29日 20時) (レス) id: ed675bb7df (このIDを非表示/違反報告)
月崎伊吹(プロフ) - ずっと気になってた作品で、今日やっと読むことが出来ました。とても面白かったです!なんと言うか……深い作品でした。これからも頑張って下さい。(ちなみに私の学校、クリスマスが終業式の日でした) (2019年1月7日 14時) (レス) id: 275071a833 (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - ぺっぱーさん» コメントありがとうございます(*´ｪ`*)本当ですか！笑笑とても嬉しいです(≧∇≦) (2019年1月7日 12時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神室紫雨
| 作成日時：2018年11月16日 19時
