situation (ページ39)

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〝友達〟からというスタートを決め、

お互いの連絡先を交換する。

「……目黒蓮って言うんや…。
カッコええ名前ですね！」

「あ、ありがとうございます…」

あっという間に夕陽は落ち、
辺りはすっかり暗くなった公園。

そんな中、大人の男同士がわちゃわちゃしてる。そんな状態、端から見たら可笑しいだろう。

「目黒くんっ！これからよろしくな！」

「あぁー…はい」

どんな風にこの人と
仲良くなって行くんだろう。

今のところ想像出来ない。

どうしても……

〝向井さんは俺が好き〟という

〝事実〟に驚きを隠せない。

目の前でニコニコと笑う彼をじっと見つめる。

……この裏には何かあるのか。

だったらそれは何なのか。

「…何黙って俺見てるん？(笑)
俺の顔おもろいん？」

「いやっ…そうじゃなくて……。
あの、時間もあれなんで帰りませんか」

「あっ、目黒くん帰宅途中やったな。
ええでええで！帰ろかっ！」

「じゃ…また」

思っていることを誤魔化して(実際のところ間違ってはいないが)
帰りたいと間接的に言ってみた。

挨拶を交わし、いつになるか分からない「また」を彼に投げ返して背を向け帰路を辿る。

「………」

公園から離れて帰っているのは良いものの…後ろから誰かにつけられている。

もう……何なんだよ。

急に初対面の男に告白されて、
今度は後をつけられる…。

疲れた………。