Rain sound 弐【三ツ谷隆】 (ページ2)

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●第42話ページ2

「わりぃな待たせちゃって」

『全然大丈夫。宿題やってたから』

机に出していたものをカバンにしまって帰り支度をする。

「A、後ろ向いて目つぶって」

『え？？なんでなんで』

「いいから」

たかくんの手によってクルッと体を回転させられる

言われた通りに目をつぶる

『ねぇ、開けていいときちゃんと言ってね？このまま歩かせるとかはなしだよ？』

「すぐ終わるから待ってろって･････････はい、いいよ」

首元に違和感がある。とりあえず目を開ける

『えっ･･･これって』

首元には2人で海に言った時に拾ったシーグラスをアレンジしたネックレスがあった。

「道具揃ったから作ってみたんだ」

『凄い･･･さすがたかくん。器用だね』

「ちなみに、自分のも作ってお揃い、にしてみた」

シャツの下から同じものが出てくる。

お揃いにしてくれたんだ･･･！

『これ、毎日肩身離さずつけておくね！』

「おう！･･････センコーに見つかって没収されないようにな～」

『なっ！そんなヘマしません！！』

「ははっ帰るぞー」

自然な流れで私の手を取って歩き始めるたかくん。

この人、本当に彼女をときめかせる天才だわ。

「ほら、もっとこっちに寄れって」

『ちょっ･･･！！』

「あっ！そっち行ったら濡れるだろ！？」

恥ずかしさで離れようとしたら、逆に引き寄せられる。

相合傘ってめっちゃ恥ずかしい･･････！！

『濡れないようにするならそれぞれの傘の方がいいんじゃない？』

「何言ってんの？くっつくための口実に決まってるんだろ？ほら、濡れるって」

私が濡れないようにちょっと自分の方に傘を傾けてくれるところも優しい

「周りも同じ感じなんだから気にすんなって」

『周りも･･････？』

･････････････････････。

『何言ってんの！？なんか生暖かい目で見られてるよ！？？』

若い可愛いカップルねぇ～みたいな視線を感じる。

『更に恥ずかしいんですけど！！』