●第8話 ページ9
昨日助けて貰ったドラケンくんとは連絡先を交換して改めてお礼させてもらうことにした。
今日は晴れていて少し暑い。
けど、梅雨に入ったばっかりだから折りたたみ傘は必需品だ。
手でパタパタ扇ぎながら歩いていると、前の方に三ツ谷くんがいた。
声をかけようと少し近づくと、友達と一緒なのに気がつく。
「くぁ〜ねみぃー」
「でっけぇ欠伸だなパー笑」
「昨日マイキーがくだらねぇことで呼び出すからよぉ〜寝不足だ」
「あいつ、今頃まだ寝てるんじゃね笑」
楽しそうだし、邪魔しちゃ悪いよね。
そっと距離を置いて歩く。
私はクラスに着いてからでも話すことが出来るし･･･。
でも、何話せばいいんだろう･･･。
そんなことをグルグル考えているうちに学校に着いてしまった。
下駄箱に行くと、三ツ谷くんが上履きを履いていて、そんな姿もカッコイイななんて思っちゃったり
顔を上げた三ツ谷くんとパチっと目が合う
「おはよう。灰谷さん」
『お、おはよう！』
普通に挨拶が出来た。声、かけてくれた！
「せっかくだし教室まで一緒に行こ？」
『は、はい･･･！』
うわ･･･、スマートに誘ってくれた。
なんでもサラッとこなしていて三ツ谷くん凄いな
『あ、でもお友達いいの？』
「パーちんのこと？別に何時でも話せるしいいよ」
ごめんなさいパーちんくん。三ツ谷くんお借りします。
「てゆーか、パーちんと登校してたの見てたの？声かけてもよかったのに」
『たまたま三ツ谷くん見つけて･･･。でも邪魔したらダメかなって･･･』
「俺は何時でも灰谷さんに声掛けて欲しい。」
うぅ〜。三ツ谷くんと私では恋愛偏差値がちがいすぎる！？？
もっと頑張らないと三ツ谷くんに振り向いて貰うなんて無理なのでは！？
『わ、分かった。頑張る』
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作者名：sino | 作成日時：2021年7月20日 15時
