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〇第6話 ページ7
目がはじめてあった。
この席になってからチラチラと灰谷の方を見ていた。
1列挟んだ斜め後ろの席。
友達と談笑している姿、読書している姿、窓の外を眺めている姿、真剣に授業を受けている姿。
どんな時もキレイで目が離せなかった。
彼女と視線が合うことはなかったけどそれでも良かった。
なのに、今日はじめて彼女と目があった。
普通を装っていたつもりだけど、心臓はバクバク。
無意識に手をふったりして、俺も浮かれてるな〜と思った。
彼女が顔を覆ったから、どうか照れていてほしい
少しでも俺の事を意識して
君から来てくれるなら離さないから。
放課後には雨はすっかりやんでいて、部活後の教室には誰もいなかった。
綺麗な夕日が無人の教室を照らす。
彼女の机にそっと手を置く。
「好きだ･･･。早く俺を意識して」
俺の願いだけが響く。
そこにケータイから着信音がなる
メールを開くと一言。
【しゅうごー】
急な呼び出しだななんて苦笑いを浮かべながら教室を後にした
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作者名：sino | 作成日時：2021年7月20日 15時
