●第40話 ページ41
そっと目を閉じると唇が静かに重なってチュッと音と共に離れていく
あ、これ・・・やばい
「あーやべぇ・・・・・・もっかいしていい?」
『私も、したい』
その後も何度も角度を変えてキスをした。
それだけで世界で1番の幸せものなんだという気すらしてくる。
「・・・・・・そろそろ帰るか」
『そうだね、明日から学校だしね』
手を繋いでインパルスの元まで歩いていく
ゆらゆらとゆっくり揺れるお互いの手が少し暑く感じる
『たかくん、また海に来ようね』
「・・・おう、そーだな」
『次は水着着て思いっきり遊びたいな』
「それはちょっと許せないかも・・・な」
『えっ!?なんでよ!』
「ひみつ」
夏休み最終日の最高の思い出ができた。
「は〜!夏休み満喫したねぇ〜。誰よ、夏祭り誘えなかった〜って落ち込んでたのは」
『ヴッ・・・・・・それは〜・・・・・・ゴメンナサイ。』
始業式から教室への帰り道思いっきり惚気けたら沙季に若干引かれた。ひどくない?
『そういう沙季は?彼氏となにかあった?』
「なにかってなによ〜!ウチはいつも、通りだよ!!」
『えーっ!なにそれ!なんか惚気話聞かせなさいよ〜!!』
このとき、私はまだ気が付かなかったんだ。
すごく、すごく幸せな気分に浸っていたから。
もう、すでに大きな争いの渦に巻き込まれていたのに。
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作者名:sino | 作成日時:2021年7月20日 15時