●第36話 ページ37
病院に到着した時にはドラケンくんは心肺停止の重体だとタケミっちくんが教えてくれた。
林くんは唇を噛み締めて、血が滲むくらい握りこぶしに力を込めている。
たかくんも悔しそうに壁を殴る。
『たかくん･･･手、痛めちゃう･･･』
「･･････わりぃ」
その後マイキーくんが来て、ザワついていたみんなを静めてくれた。
みんなで赤く光るランプをみつめる。
どうか、ドラケンくんが助かりますように･･･
なんとか一命を取り留めたという知らせを受けた時は病院の中なのにみんなで騒いだ。
林くんもたかくんの言葉で救われたのだろう。
目にいっぱい涙を浮かべてた。
これで本当に仲直り出来たんだね。
外で待っていたみんなにも無事を伝えるとわっと歓喜の声が沢山響いたが、深夜ということで幹部たちの一声で解散した。
「A、送る」
『うん。ありがとう』
エマちゃんやひなちゃんに手を振ってたかくんとバイクに跨る。
出発するとバイクの走行音だけが響く。
風が気持ちいい
『たかくん』
「んー？」
『仲直り、できて良かったね』
「･･････おう。でもよ」
『？？』
「危険な所に行くのはやめてくれよ･･･。心配すぎて寿命縮む」
『･･････ごめんね』
さらにぎゅっと抱きつくと、コールを鳴らしながらバイクはさらにスピードをあげた。
『今度、バイクで遠出しようよ』
「お？Aも子猫ちゃんの魅力に取りつかれたか？」
『･････････子猫ちゃん？？』
「俺のバイクの事だよ。嫉妬すんなって」
『･･････してないし〜！！』
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作者名：sino | 作成日時：2021年7月20日 15時
