●第28話 ページ29
「なんでここに三ツ谷がいるわけ？」
「いちゃ悪いんすか？」
たかくんと蘭くんは初対面のはずなのに、何故か仲が悪そう･･･。
さっきからずっと睨み合ってるし。
『なんでって･･･たかくんは彼氏でお泊まりしたからだけど･･･？』
私の言葉に蘭くんと竜くんはギョッとした顔になる。
「ちょっ･･･！A！！お前、三ツ谷やられんぞ！？」
「彼氏･･･？お泊まり･･･？」
蘭くんからゴゴゴゴという効果音がつきそうなくらいのオーラを感じる。
「あーあ。地雷踏んだなぁ〜」
「おい、三ツ谷ぁ。ツラ貸せよ」
「･･･いっすよ。別に」
『ちょっ･･･！蘭くん！たかくんに変な事しないでよ！？』
「地雷を思いっきり踏んだお前のセリフか？」
竜くんは面白そうに私を見る。
「A、心配すんな。俺は大丈夫だから」
『たかくん･･･』
蘭くんとたかくんはリビングを出ていってしまった。
本当に大丈夫かな？？
『それにしても、竜くん久しぶりだね。2人とも変わりなさそうで良かった』
「Aは、彼氏出来たんだな」
『うん』
「ま、いいんじゃね？どうせあの両親の事だ。帰ってきてくれないんだろ？」
竜くんはどかっとソファに腰掛ける。
その隣に座ると竜くんは頭を撫ぜてくれる。
「兄貴は許さないかもしれないけどよ･･･。でも、Aのことを1番に考えてるからさ」
『竜くん･･･。うん、わかってるよ･･･』
2人は小さい頃からずっと親に代わってたくさん構ってくれた。
年少に行ったのだって私のせいなのに。
「別に、お前のせいじゃない。俺らが勝手にした事だ。」
『っ･･･！でも･･･！！』
「それこそ、兄貴に怒られるぞ」
『･･････ごめん』
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作者名：sino | 作成日時：2021年7月20日 15時
