〇第18話 ページ19
「〜♪〜♪♪」
「すげーごきげんだな」
「そりゃそうだろ?お前は違うわけ?」
「・・・俺も嬉しいけどさ」
しばらく会わないうちに3年くらいたってしまった。
おじさんとおばさんに言われたように距離はおいた
[お前たちが少年院に行って、あの子は噂の的になった。だから引っ越す]
[あの子がきちんと周りと打ち解けるまで会わないでくれ]
[たのむ、一生の願いだ]
「そんな願いをしてきた奴らは今は海外」
「あいつら本当にふざけてるよな・・・。ほっとくからあんな目にあったのによ。で、代わりに俺らがやって、年少行ったら近づくなだって?」
「別にいいさ。俺らが守ったんだ。奴らじゃない」
「でも、あんな願い聞いてよかったのか?俺は兄貴が了承したから従ったけど」
「いーんだよ。あの子のためだ。年少に行ったらそりゃ噂になるだろ」
そもそも、あの子があんな目にあったのは、あのふざけた両親のせいだ。
でも、あの子に出会わせてくれたのだけは感謝してやってる。
年少に入ったのだって1ミリも後悔なんてしてない。全部全部あの子のためなら。
「あ、兄貴。雨降ってきた」
「お?んじゃ帰るか。粛清は終わったしよ」
ポツポツと降る雨が俺と弟を濡らす
たく、雨はめんどうだから嫌いだ。
「早く・・・会いてぇな・・・・・・俺の姫に」
どんよりした雲を見ながら思わず呟く。
「ん?兄貴なんか言ったか」
「なんでもねぇよ」
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作者名:sino | 作成日時:2021年7月20日 15時