●第17話 ページ18
雨量が少なくなった帰路を並んで歩く。
『ふふっ。』
夢じゃないんだ。私、三ツ谷くんの彼女になれたんだ。
「何笑ってんの？」
『夢じゃないんだなって』
「さっき、お互いに確認したろ？」
お互いが夢じゃないかと思ってたので、頬をひっぱりあった。
三ツ谷くんはすごく手加減してくれたのに、私は思いっきり引っ張ってしまった。反省
それでも笑い飛ばしてくれる三ツ谷くん。
もう好きが溢れそう
『でも、三ツ谷くん最初から態度全然変わんなかったからわかんなかったよ』
「ん？俺は中2の時からAのこと意識してたからな。態度変わったらおかしいだろ」
『そんな前から！？』
中2のときの私なんて、三ツ谷くんのことすら知らなかったのに？
ていうか、今
『名前呼んでくれた･･･』
「･･････ドラケンが呼び捨てなのに、彼氏の俺が苗字呼び名なのは納得いかねぇ」
ちょっとムッとする顔をかっこいい。
そっか、嫉妬してくれてるんだ
私も特別な名前で呼びたい。
みんなからは三ツ谷って呼ばれてるからやっぱり“隆”？
うーん･･･なんかもっと特別な･･･
［タカちゃん･･･次は一緒な］
一緒にいた人は確か“タカちゃん”って呼んでた。
でも、ちゃん付けはなんか違うなぁ
『･･････たかくん』
「ッ･･････！？」
うん。コレがしっくりくる。
『って呼んでもいい？』
「･･････なに？聞こえなかった。もっかい」
『たか･･･くん』
「･･････ん？なに？」
『もうっ！絶対聞こえてるでしょ？』
何度でも名前を呼ばせようとしてくる。
「A」
『はい。たかくん』
好きな人に名前を呼ばれるだけで嬉しい。
好きな人の名前を沢山呼びたい。
「好きだ」
『っ〜！！//////』
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作者名：sino | 作成日時：2021年7月20日 15時
