●第14話 ページ15
チョコパの後に連れていかれた場所は人気のない所だった。
『この絵って･･･ドラケンくんの刺青と同じ･･･』
大胆に大きく龍が描かれていた。
「お前、気に入ってたろ？実物見せてやろうと思って。まぁ、これは俺のモンだけどな」
ドラケンくんのお友達が描いた龍。すごくカッコイイ。
刺青は小学校の頃にいれたって言ってたから、小学生の時に描かれたものなんだ。
『すごく器用な方なんですね』
「あぁ、三ツ谷はすげーやつだよ」
『･･････三ツ谷････？』
いま、ドラケンくん“三ツ谷”って言った？
「不良と学校両立して、しかも部長までやって家では妹たちの世話してよ」
それって絶対私の知ってる三ツ谷くんの事だ。
『三ツ谷くん･･･。本当にカッコイイな』
ボソッと零れた言葉にドラケンくんがこっちを見る
「A、三ツ谷の知り合い？」
『はい。同じクラスで、その･･･私の片想いの人です。というか、ドラケンくんも知り合いだったんですね』
「おー。俺のチームメンバーだし」
『ドラケンくんも東卍のメンバーなんですね』
今更になって、ドラケンくんが東卍の副隊長だって知った。
どこの誰かも知らないで2人でチョコパ食べてたなんて知られたら、危機感がないって怒られちゃうな･･･。これは秘密にしておこう。
「あ、今からみんなで走るからよ、三ツ谷に会ってけよ」
『･･･へ』
ドラケンくんのバイクの後ろに乗せられ、たどり着いた場所は武蔵神社。
「ケンチン遅〜い」
「悪ぃなマイキー。で、三ツ谷は？」
「三ツ谷なら向こうでパーとぺーといるんじゃね？･･･後ろの子だれ？」
「三ツ谷の知り合い。」
ほれ、とバイクから下ろされ地面に足をつける。
初めて乗ったからちょっと怖かった･･･。
ほっと息をついているとマイキーと呼ばれた人の視線が突き刺さる。
『は、はじめ･･･まして。灰谷Aです』
「･･････灰谷？･･････俺はマイキー。よろしくねAちゃん。」
手を差し出される。
･･･握手かな？
おずおず手を出して、握手をする。
「三ツ谷のダチなら俺のダチね！」
『あ、はい！もちろんです？』
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作者名：sino | 作成日時：2021年7月20日 15時
