【HQ×文スト】合同合宿なんてクソ喰らえだ

63話 ページ24

敦「ど、どういうことですか……」

「ルールは簡単だ、この建物から脱出するだけ。…そうだなぁ、この人数じゃ多すぎるから２つに分かれればいい。…どちらにせよ、いままで我々の館を抜け出せたものはいないからねぇ？」

嘲笑うように楽し気に語るその姿は、ある者は恐怖を抱き、一方である者は面白い、という感情を隠すように目を細めた。

溝口「お、おい待て…抜け出せなかったらどうなる？」


「死ぬ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿な〜んて言っても信じてもらえなさそうだね？


でもそう思っていられるのも今のうちだけ…どうやら我々の仲間の一人がそちらのを刺したみたいだ」


ほうら、と、男は持っていたタブレットに映し出される血だまりに倒れ込む橙色の髪の少女を指す。
それを見た教員たちはみるみる青ざめ、近くにいてタブレットが目に入った敦は声を上げた。

敦「Aさん……！！！１」

その言葉に反応した青葉城西の生徒たちは、教員たちの方へと駆け寄ろうとするが、「来るな！……見ないほうが、いい……」という声で肩を揺らし、不安そうな顔のまま、元の位置へと戻った。

「ということだから、早く準備してくれないか？…死にたくなかったら、ね」

ふふふ、と愉しそうに笑う男。




***




全員を2つに分けるのは、案外早く決まった。
宮城組と、東京組で分けてしまおう、という教師の意見あってのことだ。理由は明確、青葉城西と元々面識があったのは烏野だけだからだ。何かがあったときにそれぞれの安否を確認するには、前提としてお互いのことを把握しておく必要がある。

男は、特に確認をすることもせず、決まった様子wお見かねると、口角を上げる。






ガガガ、という床が軋む音と共に、建物内がどんどんと変形していく。

食堂が完全に２つに分かれると、ｶﾁﾘと鍵がしまるような音がして、それぞれの部屋に静寂が訪れる。







「決まったようだね…却説、ショータイムを始めようではないか………！！！！」

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