第19話 決意2 ページ24
「ていうかさ、ぶっちゃけじれったい!」
「もう、見てるこっちまでもどかしくなるよねー」
「さっさと伝えちゃえばいいのにねえ」
「まったくですねえ」
2人とも、にやにやしながら言い合う。
「で、そこんとこ、どうなの!?」
最後は2人で声を合わせて、同時に里依紗の方を向いた。
「……いいよ、そんなこと」
苦笑いしながら里依紗はそう言って
「できれば、いいけどさ」
その後に、聞こえるか聞こえないかの声で呟いた。
「え、りい……」
里依紗、今のってどういう意味?
そう聞こうとしたら、途中で由実に袖を引っ張られた。
『今は聞かないでおこう。』
由実の目がそう言っていた。
「……?Aちゃん、どうかした?」
里依紗は不思議そうな顔をしている。
「いや、そういう里依紗もかわいいな〜って言おうとしたけど言ったら怒られるかなって……」
「それを今言っちゃったら意味ないでしょ!」
もう、と呆れたような顔をしながら里依紗は笑った。
昼休み、先生に呼ばれて職員室に行った。
時間ギリギリに教室に戻ると、2人が駆け寄ってきた。
「ねえ、Aちゃん、今日一緒に帰れる?」
「え?もちろんいいけど……なんで?」
「ちょっとね…話したいことが、あって」
「ふーん…?分かった」
「ほんと?じゃあ、お願いね」
そう言って、2人は席に戻っていった。
「話したいことって、なんだろ?教室ではできない話なのかな…?」
1人ぼやきながら外に出ると、少し離れたところで里依紗が手を振っていた。
隣には由実もいる。
駆け寄ると、里依紗は行こっか、と言って歩き出した。
あれ?一緒に帰ろうって言ったのに話さないのかな?それに……。
ちらっと横目で由実を見る。
さっきから、黙り込んで何も言わない。
どうしたんだろう……?
しかも里依紗、歩くスピード早くない!?
そう思っていたら、この辺でいいかな、と呟いて、里依紗は歩調を緩めて、こっちを向いて、由実にアイコンタクトをした。
すぐ横で、由実が深呼吸をする音が聞こえた。
「あのね、A」
由実は意を決したように私の方に顔を向けて言った。
「私、好きな人が出来た」
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みーみ(プロフ) - かたつむりさん» ありがとう? (2015年5月5日 1時) (レス) id: 3798c6d4c4 (このIDを非表示/違反報告)
かたつむり - みーみさん» こっちも評価つけといた! (2015年5月5日 0時) (レス) id: 5586ef4182 (このIDを非表示/違反報告)
みーみ(プロフ) - エネ©Loveさん» ありがと (2015年3月21日 12時) (レス) id: 3798c6d4c4 (このIDを非表示/違反報告)
エネ©Love(プロフ) - みーみさん» 1000hitおめでとう!!!.・☆ (2015年3月20日 21時) (レス) id: 6c41e2807f (このIDを非表示/違反報告)
エネ©Love(プロフ) - 塩さんさん» wwwwwwww (2015年3月19日 21時) (レス) id: 6c41e2807f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みーみ | 作成日時:2015年2月14日 22時