検索窓
今日:4 hit、昨日:2 hit、合計:5,838 hit

第19話 決意2 ページ24

「ていうかさ、ぶっちゃけじれったい!」

「もう、見てるこっちまでもどかしくなるよねー」

「さっさと伝えちゃえばいいのにねえ」

「まったくですねえ」

2人とも、にやにやしながら言い合う。

「で、そこんとこ、どうなの!?」

最後は2人で声を合わせて、同時に里依紗の方を向いた。

「……いいよ、そんなこと」

苦笑いしながら里依紗はそう言って

「できれば、いいけどさ」

その後に、聞こえるか聞こえないかの声で呟いた。

「え、りい……」

里依紗、今のってどういう意味?

そう聞こうとしたら、途中で由実に袖を引っ張られた。

『今は聞かないでおこう。』

由実の目がそう言っていた。

「……?Aちゃん、どうかした?」

里依紗は不思議そうな顔をしている。

「いや、そういう里依紗もかわいいな〜って言おうとしたけど言ったら怒られるかなって……」

「それを今言っちゃったら意味ないでしょ!」

もう、と呆れたような顔をしながら里依紗は笑った。

昼休み、先生に呼ばれて職員室に行った。

時間ギリギリに教室に戻ると、2人が駆け寄ってきた。

「ねえ、Aちゃん、今日一緒に帰れる?」

「え?もちろんいいけど……なんで?」

「ちょっとね…話したいことが、あって」

「ふーん…?分かった」

「ほんと?じゃあ、お願いね」

そう言って、2人は席に戻っていった。


「話したいことって、なんだろ?教室ではできない話なのかな…?」

1人ぼやきながら外に出ると、少し離れたところで里依紗が手を振っていた。

隣には由実もいる。

駆け寄ると、里依紗は行こっか、と言って歩き出した。

あれ?一緒に帰ろうって言ったのに話さないのかな?それに……。

ちらっと横目で由実を見る。

さっきから、黙り込んで何も言わない。

どうしたんだろう……?

しかも里依紗、歩くスピード早くない!?

そう思っていたら、この辺でいいかな、と呟いて、里依紗は歩調を緩めて、こっちを向いて、由実にアイコンタクトをした。

すぐ横で、由実が深呼吸をする音が聞こえた。

「あのね、A」

由実は意を決したように私の方に顔を向けて言った。

「私、好きな人が出来た」

第20話 決意3→←第18話 決意



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.7/10 (12 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
6人がお気に入り
設定タグ:片想い , 初恋   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

みーみ(プロフ) - かたつむりさん» ありがとう? (2015年5月5日 1時) (レス) id: 3798c6d4c4 (このIDを非表示/違反報告)
かたつむり - みーみさん» こっちも評価つけといた! (2015年5月5日 0時) (レス) id: 5586ef4182 (このIDを非表示/違反報告)
みーみ(プロフ) - エネ©Loveさん» ありがと (2015年3月21日 12時) (レス) id: 3798c6d4c4 (このIDを非表示/違反報告)
エネ©Love(プロフ) - みーみさん» 1000hitおめでとう!!!.・☆ (2015年3月20日 21時) (レス) id: 6c41e2807f (このIDを非表示/違反報告)
エネ©Love(プロフ) - 塩さんさん» wwwwwwww (2015年3月19日 21時) (レス) id: 6c41e2807f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:みーみ | 作成日時:2015年2月14日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。