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『っ、』
「…見なくていいよ。くだらない」
生徒玄関まで辿り着いた私たちが目にしたのは、私の下駄箱にパンパンに押し込まれていたゴミで、
近くにあったゴミ箱のまわりが汚く散らかってるから、きっとあの中身でも詰めたのかな。
随分と幼いことをするな、なんて思いながらも、やっぱりキリキリとする胃は痛くて、
「あーあ、上履き汚れちゃったじゃん。俺の履く？」
『や、だよ(笑)』
「だよね(笑)スリッパ借りいこ。」
私の前に立って、下駄箱からゴミを退かした平塚くんは、散らかっていたゴミ箱まわりもさらっと綺麗にしてくれるのに、
なんだか心ここに在らずな私は、ただその背中をぼーっと眺めながらキリキリする胃をぎゅっと押さえるしかできない。
「…こんな幼稚なことしてるような奴らにAがそんな顔する必要ないよ」
『う、ん…』
「大丈夫。」
ほら、行こって、何故か自分も上履きを履かないまま、職員室の方に歩き出す平塚くんの背中を慌てて追い掛ける。
「先生ぇ〜、スリッパ貸して」
「おお、なんだ平塚。今日は珍しく早いな」
「そう！偉いでしょ」
職員室でコーヒーを入れてた阿部ちゃん先生の背中を捕まえるとそう言った平塚くんに、驚いたような表情を零した先生。
私たちの靴下だけの足元を見ると少し顔色を変えて慌ててスリッパを差し出した
「お前ら、なんかあった？」
「昨日、Aとふざけてたら上履き汚しちゃって〜。洗ったけど間に合わなかったから(笑)」
「…そう。何かあったらすぐ言うんだぞ。」
「はーい」
『ありがとう、ございます』
平塚くんまでスリッパじゃなくていいのに、って思ったけど、
私がひとりで浮かないように、借りやすいように、
彼が吐いてくれた嘘は、優しすぎてちょっぴり痛い。
『…平塚くん、ありがとう』
「負けちゃダメだよ、こんなの。」
うん、って頷いた頭が平塚くんの手に包まれて、覗き込むように顔を近づけた彼。
近距離で見つめられる大きな丸い目は、やっぱり吸い込まれそうで、
思わず逸らせばクスクスと笑い声がした。
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まけも(プロフ) - アオさん» そうだったんですね！なにも知らずにごめんなさい。更新頑張ってください！応援してます (2020年12月20日 22時) (
レス) id: 497e0e2192 (このIDを非表示/違反報告)
アオ(プロフ) - 名無し4992号さん» ありがとうございます！ただいま準備中ですので整い次第公開致します。しばしお待ちくださいませ。 (2020年12月20日 22時) (レス) id: 72f4fb8b9f (このIDを非表示/違反報告)
アオ(プロフ) - まけもさん» ありがとうございます！ただいま準備中ですので、公開までしばらくお待ちくださいませ。 (2020年12月20日 22時) (レス) id: 72f4fb8b9f (このIDを非表示/違反報告)
アオ(プロフ) - なあさん» ありがとうございます(;_;)引き続き更新がんばります(;_;) (2020年12月20日 22時) (レス) id: 72f4fb8b9f (このIDを非表示/違反報告)
名無し4992号(プロフ) - アオさんの作品とてもだいすきです！！いつも更新をドキドキ待っています！移行してパスワードがかかっているんですがどうしたらいいでしょうか？ (2020年12月20日 22時) (レス) id: 235e220f18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アオ
| 作成日時：2020年12月13日 21時
