アラサーちゃんとＤＫくん

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「Aちゃん、」


渡「うわっ！びっくりしたぁ！誰！！」



街頭の光に照らされたAちゃんは、この間の男の人に抱えられてて、
ちょっとだけモヤモヤする心。



渡「て、この間の、えーと…うっちーくん！」


「Aちゃんのこと、ありがとうございました」


渡「え？は？！どういうこと？！」



その人に向かって両手を差し出せば、少し警戒したようにAちゃんの体を抱え直すからちょっとムカつく。



「内村、ソウタです」


渡「え？？わかんないわかんない、パニック。」


「とりあえずAちゃん返して。おれのだから、あんま触んないで」


渡「えぇ？？ああ、ごめん？？」



慌てておれの腕にAちゃんを預けたその人だったけど、Aちゃんの手はその人のスーツの襟らへんを掴んだまま離さなくて、


やっぱりムカつく。


でも、こんなになってるのは結果おれのせいであって、
真っ赤な顔のAちゃんに、ごめんねって。



「ご迷惑おかけしてすみませんでした。ありがとうございます」


渡「い、や？え？はい、」


「じゃ！」


渡「ちょちょちょちょ、」





「…もぉ、なんですかぁ？」


渡「いや、君、Aの…？」


「…かれしです」





ああ、言っちゃった。怒られちゃうかな。


でもいいや、だってあの人やたらAちゃんと近いし。マウントのひとつくらいとっておかないと。



いやいやいや、有り得ないってぇなんて騒いでるその人に一度だけ頭を下げてそのままその場から背を向けた。

ちゃんと起きてよ→←やっぱりムカつく

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