検索窓
今日:2 hit、昨日:9 hit、合計:316,332 hit

だいぶ重症 ページ3

ピピピ、と高い音に深く闇に沈んでいた意識が現実に引き戻されていく感覚。
手にあたる感触だけを頼りに枕元にあったスマートフォンのアラームを止めれば、体に巻き付いたあったかい腕が動いた



「Aちゃん、」


『ごめんね、起こしちゃった?』


「んん…おしごと?」


『うん、午前中だけね』



土曜日だというのになんて人使いの荒い会社だ、なんて悪態をつくけど、
まあちゃんと手当は出るし、仕方ないなんて言葉でなんとか自分を丸め込む。



「帰ってくる?」


『うん。だから颯太くん寝てていいよ』


「うん、おるすばんしてる」



寝起きだからかいつもに増してふわふわした話し方に、鼓膜から全身癒されるような気がするから颯太くんは怖い。
愛おし過ぎていつか溶けてなくなってしまうんじゃないかと、そんな馬鹿げたことを考えながら目の前の唇にそっと触れた



「かわいすぎたから離したくありませ〜ん」


『ちょ、くるし』


「はぁ…Aちゃん、すき」



私の胸元に顔を埋めた颯太くん。
行っちゃやだって小さい声が、死ぬほど可愛い。



『颯太くん、支度しないと遅刻しちゃう』


「ん〜、やだもん」


『うぅ、可愛いけど!』



サラサラの髪の毛を優しく撫でれば、案外簡単に離してくれた体。
離れていく体温に、ちょっぴり寂しいなんて思ってしまう私はだいぶ重症みたいだ

▼→←▼



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (320 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
976人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

アオ(プロフ) - S_uchimura**さん» こっちのお話は流れもなにも決めてないまま思い立ったらダラダラと執筆している状態なので、相変わらずマイペース更新ですがお待ちいただけたらと思います(;_;)ふわふわ男子高生内村くんをお楽しみいただければ幸いです(笑) (2021年1月7日 18時) (レス) id: 72f4fb8b9f (このIDを非表示/違反報告)
S_uchimura** - 久々の更新かな、?今回もキュンキュンしました笑*胸キュンシーンで変にかっこよく無くていっつもみたいにふわふわしてるのが颯太くんらしいですよね笑(語彙力捨ててきた?)また更新楽しみにしてます! (2021年1月7日 12時) (レス) id: bbe13c8768 (このIDを非表示/違反報告)
ぱ た(プロフ) - 続き気になります ‥ ! (2021年1月4日 5時) (レス) id: 99d7cdb867 (このIDを非表示/違反報告)
S_uchimura** - 幼き頃のうっちー良すぎるよ、、、私もこんな人に出会いたかったとか言ってみる(( (2020年11月27日 22時) (レス) id: 853e6a6e99 (このIDを非表示/違反報告)
アオ(プロフ) - S_uchimura**さん» 内村くんは悪気なく言っちゃいけないことペラリそうなイメージです(笑)翔太くんと主人公ちゃんとの会話はわたしも書いていて楽しいです!(笑)引き続きお話お楽しみいただけたら幸いです(^^) (2020年11月22日 13時) (レス) id: 72f4fb8b9f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:アオ | 作成日時:2020年11月18日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。