むり、ふざけんな ページ3
『はぁ〜、のみすぎた』
「平塚ー、おーい、ひらつかぁ〜」
ずらりと並んだショットグラスと、そこに突っ伏したまま寝息を立ててる翔馬くん。
調子に乗って飲んだ結果、しっかり酔っ払い。
『そりゃ1日はたらいてたんだもんね』
「平塚が潰れるのめずらしい」
そういう私もわりと呂律は回ってなくて、そんな私たちにさっきまでは楽しそうにふわふわしてた皇輝くんが、ちょっと心配そうに翔馬くんの背中を撫でるから、
ああ、まわりが潰れたら急にシャキッとしちゃうタイプねって
なんか皇輝くんって感じのそれに、思わず笑みが零れる。
「なに笑ってるの?(笑)」
『いや、皇輝くんっぽいなぁって』
「なにそれ(笑)」
『なんか、』
「ん?」
『…ふふっ(笑)たのしい』
「たのしいの?(笑)」
『うん(笑)たのしい、…ありがとう、皇輝くん』
「どういたしまして(笑)」
翔馬くんの隣に寄せた頭。
自然と上がる口角と、口から出る笑い声に、ああ酔ってるなわたし、なんて。
「…たのしそうでなにより(笑)」
『うっちーさん、も…』
「うっちー?」
『…ちゃんと、たのしい、してあげたいな』
「楽しいしてあげたいって何?(笑)」
『ふふっ(笑)わかんなぁい(笑)』
「酔っ払いだよ、Aさん(笑)」
皇輝くんが飲んでたお冷のグラスを首元に当てられて、
冷たくて気持ちいいなって、目を閉じれば波の音がする
「…あいつのこと、助けてあげられるのはAさんかもね」
『んー、』
皇輝くんの言葉を理解することなんかこんな頭じゃ到底出来そうもなくて、
目を閉じててもぐるぐる回ってる気がするそこに、意識が沈んでいくのだけがわかった。
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ゆう - このお話が大好きで未だに何度も読み返しています。アオさんの紡ぐお話をまた見れる日が来るかは分かりませんが、今でもずっとだいすきなお話です。 (12月25日 15時) (レス) id: 9b89e968b5 (このIDを非表示/違反報告)
ちぴ - お話終わってしまったんでしょうか?続き気になります^^ (2022年8月6日 3時) (レス) @page24 id: d3cdc5c0b2 (このIDを非表示/違反報告)
りぴ(プロフ) - はじめましめ!おはなし一気に読まさせて頂きました。本当に描写も言葉も引き込まれる作品で、この作品の虜になりました!もう更新はされないのでしょうか、、?( ; ; ) (2022年1月29日 23時) (レス) id: 46981ee839 (このIDを非表示/違反報告)
爽 - 更新ずっと待っていたので嬉しいです! (2021年11月20日 21時) (レス) @page24 id: 034faa10a9 (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ(プロフ) - 初めまして。更新ずっと待っていました!☺︎アオさんの書くお話が1番好きなのでこれからも楽しみにしています! (2021年9月19日 22時) (レス) id: 334d2140a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アオ | 作成日時:2021年2月12日 4時