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「よかったのかよ」
「ゔん…」
「…鼻水拭けあほ」
結局うじうじ悩みに悩んでAがボタンを押したのは、颯太が観たいって騒いだよくわからないSFの洋画で、
深田たちは颯太のわがままに慣れているのか、じゃあ後でねって平塚たちと同じスクリーンに入っていった背中を３人で見送った。
「でもさ、泣くくらい好きなら、いやだって、なんでいわなかったの？」
「…言えないんだもん」
「どうして？だって、ひらつのことすきなんでしょ？Aちゃん」
真っ直ぐすぎる颯太は、ポップコーンを抱えてAの顔に首を傾げてる。
お前くらい素直だったらAも苦労しないよなぁ、なんて。
安っぽい映像はスクリーンの中で銃撃戦の音を響かせて、似つかわしく無いAが鼻をすする音は、俺らしかいないそこに小さく消えていく
「そーちゃんくらい素直になれたらなぁ…」
「んー、じゃあおれが言ってあげようか？Aちゃんがひらつのことすきだって！って」
「それじゃ意味ないだろ」
「…すき、ってたった二文字なのにね」
なんで言えないんだろって小さく零すAはまたうるうると目にいっぱい涙を溜めるから、
「アマノジャクめ」
「だって、恥ずかしんだもん…好きって意識すればするほどむり」
「えー、かわいいじゃんAちゃん」
「あいつには逆効果なんだってば」
「だから、わかってるってば」
俺らのやり取りとスクリーンをチラチラ交互に見る颯太はなにが楽しいんだか目をキラキラさせて笑う。
あ、ポップコーン零すなってば。ちゃんと手元見て！
「なんか青春ってかんじ！」
「…そーちゃん、楽しそうだね」
「おれはいつもたのしいよ！」
「たしかに」
人生ってさ、１回しかないんだから、ちゃんと素直に生きて楽しまないと、損でしょ？！後悔してからじゃ遅いよ。
そう言う映画にも負けない颯太のデカい声に小さくこくりと頷いたAに、満足そうに頷き返した颯太。
ニコニコしながらAの口にポップコーンを押し込んでる颯太は、伝えないとはじまんないよって、
「…っわたひ、ひゃんと、いふ」
「わかったから、ポップコーン飲み込んでから喋って」
「がんばれ、Aちゃん！おれ、おうえんしてる！！」
よくわかんないけど、たまたま颯太に会ってよかったかも。
Aの向こう側に見える颯太と目が合ってグーサインを向ければ、同じように返して笑う顔に、やるやん相棒って。
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アオ(プロフ) - 夜月さん» コメントありがとうございます！何度も読み返していただけているとは！とても嬉しいです(*^^*)作者も矢花くん大好きなので、これからも更新がんばります！ (2021年9月16日 15時) (
レス) id: eaedf0312e (このIDを非表示/違反報告)
アオ(プロフ) - S_uchimura**さん» お久しぶりでございます！私の方こそだいぶお久しぶりになってしまい申し訳ございません( ; _ ; )もうお話も見ていないかもしれませんが、読者様からのコメントにはいつも元気をもらっておりました。ありがとうございます( ; _ ; ) (2021年9月16日 15時) (レス) id: eaedf0312e (このIDを非表示/違反報告)
アオ(プロフ) - りりさん» コメントありがとうございます！そんな風におっしゃっていただけて光栄でございます( ; _ ; )作者も矢花くん大好きなのでこれからも更新がんばりますね。 (2021年9月16日 14時) (レス) id: eaedf0312e (このIDを非表示/違反報告)
夜月(プロフ) - アオさんの書く矢花くんかっこよすぎます！大好きすぎて何回も読み返してます笑更新頑張ってください！！ (2021年6月13日 3時) (レス) id: 0f8f64375a (このIDを非表示/違反報告)
S_uchimura** - アオさーん！お久しぶりです、覚えておられますか？？長らく顔出せなくて申し訳ないです(汗)アオさん、うっちーくんお好きですねいや私も大好きなんですけど、アオさんの書くうっちーくんのお話が大好きすぎるんです、、これからたくさん顔出すので、楽しみにしてます (2021年4月16日 22時) (レス) id: 33c3e53d29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アオ
| 作成日時：2021年1月28日 0時
