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『結局この時間だよ、まじでごめんね』
「大丈夫だよ。むしろ今日中に終わってよかったね」
『蓮のおかげ。今度ランチでも奢るよ、翔太が』
「しょっぴーがね(笑)」
会社を後にする頃にはもうすっかり夕方で、
凝り固まった肩を動かしながら見上げる空はもう薄暗い。
「お礼に今日デートしてよ。久しぶりに飲みにでも行かない？」
『行きません』
「ですよね(笑)」
あー、なんかそっちの方がAって感じするわってケラケラ笑ってる蓮に、
申し訳ない気持ちはいっぱいだけど、
いくら仕事仲間でお礼とは言えど元彼は元彼だしなって、颯太くんに失礼すぎるからやっぱりふたりは良くない。
『…ごめんね』
「いーってば(笑)なんかAに謝られるの、変な感じするからやめてまじで(笑)」
『失礼だな』
顔をクシャッてさせて白い歯を覗かせる笑顔はあの頃と変わってなくて、
「送ってこうか？」
『んーん、大丈夫。ひとりで帰る』
「そっか。じゃあ、また月曜日ね」
『うん、ありがとうほんと。助かった』
「困った時はお互い様っすから」
いつもそう言って助けてくれたなって思い出す懐かしい記憶。
ちょっとだけ恥ずかしくなって視線を逸らせば、柔らかく笑った蓮。
「…あ、やべ。鞄忘れてきた」
『はあ？』
突然なにかを思い出したように空を見上げてそう言った蓮の手には、来た時に持っていた鞄がなくて、
あー、そういうとこも変わんないのねって、入社式でネクタイを忘れてめちゃくちゃ焦ってた姿を思い出すから、思わず笑う
「…相変わらず可愛いね」
『は、』
「笑った顔、可愛いなって、入社式で一目惚れしたの思い出した」
『っうるさいな、いいよそういうのは！早く取りに戻らないと会社閉まっちゃうよ』
「そうじゃんやばい。じゃ、気を付けてね！」
『うん、蓮もね』
「もう立派な大人の男だから大丈夫(笑)」
じゃあねって手をひらひらさせながら会社に戻っていく蓮の背中が遠ざかっていくのを、
なんか変な感じって、小さく手を振り返して見送った。
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めい(プロフ) - わー！！！！更新してくださってありがとうございます！！！ずっと待ってました‥とても嬉しいです！好きです‥‥！！ (2021年9月16日 18時) (
レス) id: 6c44e7bf29 (このIDを非表示/違反報告)
蒼 - 面白いです！素敵な作品ですね更新待ってます (2021年4月10日 15時) (レス) id: 30cf67c532 (このIDを非表示/違反報告)
なるぽ(プロフ) - 好きすぎて何回も見返しちゃいます！投稿待ってます！ (2021年4月10日 7時) (レス) id: fa503700e0 (このIDを非表示/違反報告)
h - やっぱりこの作品が世界一好きです……いつかまた更新してくださる日を気長に待っています^ ^ (2021年3月22日 23時) (レス) id: 9a85b7fcb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アオ
| 作成日時：2021年1月7日 18時
