相変わらず可愛いね ページ11
『全然終わんないじゃん、まじ無理なんだけど』
颯太くんのいない土曜日、
結局期日が急遽短くなった仕事のせいで休日出勤。
せっかく楽しんでるのに邪魔したくないし、って、昨日送られてきたおやすみのメッセージのままやりとりを終わらせた颯太くんとのトーク画面、
癒しを求めて開いたけど、やっぱりモヤモヤしてしまう気がする胸にそっと翔太のデスクにスマホを放った。
『翔太の奴、先に帰りやがって。なにがランちゃんとデートだよこの間のマコちゃんどうしたんだよくそ』
「ふふっ(笑)ひとりごとデカ(笑)」
『っ、な』
ひとりだったはずのフロアでぶつくさ言いながらパソコンの画面に齧り付いていた私の背中から聞こえてきた笑い声。
ビクついて振り向いた先にいたのはいつものあのカップを片手に、楽しそうに笑う蓮の姿で、
「てか、マコちゃんじゃなくてマキちゃんじゃなかった？」
『し、知らないし。ていうか今日休みでしょ？』
「あー、うん。でもしょっぴーからまだ終わってないって連絡きたから」
あの日、はじめてごめんなさいと言えた日から、少しだけ付き合う前のように話せている私たち。
正直気まずい気持ちはあるけど、一緒に仕事をしていく上でそんなん言ってても仕方ないし、なんて
「はい。カフェモカで、よかった？」
『う、ん…ありがとう』
「…どういたしまして(笑)」
蓮の手から受け取ったカップにお礼を告げた私に、驚いたような顔をした蓮。
私、ありがとうすら言ってなかったのかな、まじでひどい奴じゃん。
思わず小さくごめんって呟けば、ケラケラ笑う蓮は、
なんか変な感じなんて、笑いながらデスクの定位置につくとパソコンを立ち上げた。
『…いいのに』
「うん、でも俺がしたくてしてるし。ちょっとでもアピールしとこうと思って」
『は、はぁ？』
相変わらず整った横顔、楽しそうに上がる口角にちょっと動揺する気がしたから慌てて液晶に戻した視線。
『…わたし、蓮とはやり直せない。ごめん』
「うん、わかってる。でも俺はまだ好きだし、頑張るって決めたから。」
『頑張る、って…』
「また振り向いてもらえるよーにさ」
『…先に、離れてったのは、そっちじゃん』
確かになんて笑う蓮に、それ以上返す言葉もなくて、
気まずい空気を誤魔化すように流し込んだカフェモカは、熱くて、いつもより苦く感じた。
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めい(プロフ) - わー！！！！更新してくださってありがとうございます！！！ずっと待ってました‥とても嬉しいです！好きです‥‥！！ (2021年9月16日 18時) (
レス) id: 6c44e7bf29 (このIDを非表示/違反報告)
蒼 - 面白いです！素敵な作品ですね更新待ってます (2021年4月10日 15時) (レス) id: 30cf67c532 (このIDを非表示/違反報告)
なるぽ(プロフ) - 好きすぎて何回も見返しちゃいます！投稿待ってます！ (2021年4月10日 7時) (レス) id: fa503700e0 (このIDを非表示/違反報告)
h - やっぱりこの作品が世界一好きです……いつかまた更新してくださる日を気長に待っています^ ^ (2021年3月22日 23時) (レス) id: 9a85b7fcb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アオ
| 作成日時：2021年1月7日 18時
