九柱 ページ10
幸せが壊れるときにはいつも、血の匂いがする。
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まさか、
あの約束があの子達との、
最後の約束になるなんて、
知らなかった。
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炭治郎達と別れて、急速に蝶屋敷へと着く。
桜喜『はぁ、やっと着いた』
来る間に、白シャツと長ズボンの隊服に着替え、髪をいつものように団子に結って、蝶屋敷の中へと入る。
桜喜『おい。帰ったぞ』
口調も戻して中に入ると、しのぶの部下である治療及び、訓練の指揮をとっている"神崎アオイ"が慌てた様子で出てきた。
アオイ「桜柱様!急いでしのぶ様のところに行ってください!」
桜喜『お、おう』
あまりの剣幕に少し引き気味に答えて、しのぶが待つであろう部屋へと入る。
桜喜『おい。戻った……ぞ……』
桜喜は中に入ったことを後悔いた。
しのぶ「桜喜?一体どこに行っていたんですか?」
表情だけは、優しく微笑んでいるが、その額には、青筋が何本もたっていて、背後にはゴゴゴゴゴゴと音がつきそうなほど、しのぶが座ったまま起こっている。
桜喜『いや……その……』
しのぶ「桜喜?教えてくれますよね?」
笑顔のまま言うしのぶに、桜喜がとった行動は……
桜喜『逃げるが勝ちだ!』
しのぶ「あ!こら!桜喜!待ちなさい!」
必死の全力疾走で蝶屋敷を抜け出し、ある人物のもとへと走った。
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夕暮れ景色の中を、額に汗をかきながら走り続けて数分後。
目的の人物がいる屋敷へと入る。
桜喜『義勇!泊まらせて!』
義勇「……いいぞ」
それは、同じ柱の義勇のもとだった。
義勇「……しのぶに怒られたんだろう」
桜喜『嗚呼、すげぇ青筋たってた』
慣れた様子で屋敷の中へと入った桜喜は、縁側で座って外を見ていた義勇のとなりに腰を下ろす。
桜喜『流石に死ぬなと思って逃げた』
義勇「…だからと言って、何故俺の所に毎度来る?」
そう、桜喜はしのぶに怒られそうになると、走って義勇の所に来ているのだ。
桜喜『しょうがねぇだろ。俺のことよく知るっていったら一緒に最終選抜受けたお前ぐらいしかいねぇんだから』
ぶらぶらと足を揺らしながら言う桜喜に、義勇は溜息をつく。
義勇「……昔からお前はそうだ。何故一人で抱え込もうとする?」
そう言って桜喜の方を見ると、どこか不安げな表情で、下を向いていた。
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Suzu - 続きが気になります!更新頑張って下さい! (2019年10月3日 19時) (レス) id: 186e5924cf (このIDを非表示/違反報告)
スゥ - すっごく面白いです!早く続きが読みたいですが、無理をせずに更新頑張って下さい! (2019年8月28日 1時) (レス) id: 186e5924cf (このIDを非表示/違反報告)
なきき - この話が大好きです!!!!!続き楽しみにしてます。頑張ってください (2019年7月15日 14時) (レス) id: cdddd9fcdb (このIDを非表示/違反報告)
りな - 面白くて好きです!続きを楽しみに待ってます。無理をせず少しづつ更新してください。応援してます!! (2019年6月2日 6時) (レス) id: 55c1958e88 (このIDを非表示/違反報告)
イナビカリ(プロフ) - 続きが気になります!しっかりしたお姉ちゃんって感じが好きです!後、鬼舞辻との絡みも面白い!更新頑張って下さい! (2019年6月1日 23時) (レス) id: fb4eedb2d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ranki | 作成日時:2019年5月15日 22時