八柱 ページ9
弟、妹達の反応が可愛いらしくて微笑んでまた言葉を紡ぐ。
桜喜『でもなぁ、今の皆の顔がとっても暗いからな〜、やめようなかな〜』
竹雄「え?!い!嫌だ!」
サッと顔を青くする弟、妹達に、桜喜は一人一人頭を撫でて言う。
桜喜『じゃあ、そんな暗い顔しない!皆で楽しくやろ!ね?』
茂「うん!分かった!」
元気の言い返事に桜喜はまた微笑むと、炭治郎と禰豆子も混ぜ込んで遊んだ。
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数分後。
遊び疲れて眠った弟、妹達を置いて炭治郎と禰豆子と三人で話しているところに、足に文を結んだ一匹の鴉がやって来た。
炭治郎「あ、鴉だ」
桜喜『…………。はぁ』
桜喜の肩に降り立った鴉の文の内容を見るなり顔を顰めて溜息をつく。
禰豆子「お姉ちゃん。どうしたの?」
不安そうに禰豆子が桜喜の顔を覗き込んで来たのを、優しく頭を撫でた。
桜喜『ごめんね。お呼び出しだわ』
葵枝「もう行くのかい?」
夕食の支度をしていた葵枝が出て来る。
桜喜『うん。結構凄い事になってるみたい』
苦笑いをする桜喜を、炭治郎は不安そうに見つめた。
炭治郎「また、来るよね?」
桜喜『当たり前じゃない。私の帰る場所は、皆の処しかないんだから』
そう言うと、座っている炭治郎と禰豆子に向かい合わせになってしゃがみこむ。
桜喜『ごめんなさい。また、二人には我慢をさせてしまう』
禰豆子「ううん。大丈夫!だって、お姉ちゃんはすっごく優しいってこと、私知ってるから」
炭治郎「お姉ちゃんがいっつも俺達の為にに頑張ってくれてること、俺知ってるから大丈夫!」
二人の優しい言葉に、桜喜は薄っすら涙を浮かべると、身体を引き寄せて優しく抱き締めた。
桜喜『約束する。今度は皆と一緒に過ごすから、それまで待ってて』
二人「「うん!!」」
離して葵枝の方に視線を上げて、桜喜は言う。
桜喜『お母さんもごめんなさい。私も側にいて弟や妹達の世話をして上げないといけないのに』
葵枝「いいのよ。桜喜、貴女は優しい。だから、一人で背負い込んでしまう時もあるかもしれないけど、辛くなったらいつでも帰っておいで」
葵枝の言葉に、桜喜は勢いよく抱きついて深く息をつく。
桜喜『ありがとう、お母さん。行ってきます!』
葵枝「えぇ。行ってらっしゃい、桜喜」
三人に見送られ、桜喜は蝶屋敷へと足早に進んだ。
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Suzu - 続きが気になります!更新頑張って下さい! (2019年10月3日 19時) (レス) id: 186e5924cf (このIDを非表示/違反報告)
スゥ - すっごく面白いです!早く続きが読みたいですが、無理をせずに更新頑張って下さい! (2019年8月28日 1時) (レス) id: 186e5924cf (このIDを非表示/違反報告)
なきき - この話が大好きです!!!!!続き楽しみにしてます。頑張ってください (2019年7月15日 14時) (レス) id: cdddd9fcdb (このIDを非表示/違反報告)
りな - 面白くて好きです!続きを楽しみに待ってます。無理をせず少しづつ更新してください。応援してます!! (2019年6月2日 6時) (レス) id: 55c1958e88 (このIDを非表示/違反報告)
イナビカリ(プロフ) - 続きが気になります!しっかりしたお姉ちゃんって感じが好きです!後、鬼舞辻との絡みも面白い!更新頑張って下さい! (2019年6月1日 23時) (レス) id: fb4eedb2d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ranki | 作成日時:2019年5月15日 22時