可愛くて何が悪い！

2話 ページ3

〜浦島坂田船 夏ツアー東京公演〜


「ねぇ…あの子って、みあてゃじゃない？」

「あの害悪？」

「うわぁ…噂通り、ぶりっ子」



ライブ行く度に私はずっと、こういう悪口を言われる。もう慣れてるし、類は類を呼ぶと言うのはこういう事、何言われたって私には届かない。

だって、今日も私は完璧に可愛いから。



『今日の、さかたんのビジュも優勝♡』



痛バを2つ持ちながら缶バッチ40個を開封する、一旦40買って後日通販で60個以上買って100個以上ゲットする。

新規に何言われたって、古参にマウント取られたって心に響く事は一切ない、理由は私は私が1番だから、誰かと比べるんじゃなくて私は私と比べる。

自分を認めない奴らと同類にはなりたくない。



『はぁ…人生薔薇色ってこの事』



ぼっち参戦だろうが気にしない、今日だって最前当ててるんだから、缶バだってサイン入りゲットしてるしもうそれだけで幸せ。

この後は、化粧直しと美容室で髪セットして服を着替えてライブまでホテルでゆっくりする。

同担がどれだけ睨もうが、他担が悪口を言おうが気にしない。



みあてゃ@坂田家 @miasaka

あと、数時間後にはさかたん՞･֊･՞。
美容室で髪セット行ってきます！





「ほら、やっぱり、みあてゃだよ」



「うわぁ、実物そんなじゃん」





(私に一々干渉する暇があるなら自分磨きすればいいのに、私も人の事言えないけど、心汚ったな。)




あと数時間しか履かない重めの厚底を見ながらも、心の中で笑えば美容室へと足を運ぶ。

今日は赤いリボンを持参して、可愛くセットしてもらうから心はウキウキ♪。

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