25 ページ28
その様子を心配そうに見つめる しばゆーとゆめまるくん。これもいつものことである。
けれど一つ違ったのは、虫さん。
いつもなら バカだなあと言いながら どこか楽しんだ様子でそのバチバチを見守るのに、なんだろう、なんとなく、違う。
俺が違和感に顔を歪めていたのを、虫さんは気付いたのか、ふっと笑って口を開いた。
「僕が頼んだんだ、てつやにそう提案しろって」
「え?」
「A、最近ちょっと元気ないからさ、そろそろ根本的解決に乗り出そうと思って」
Aの様子がおかしいのは、たぶんみんなが気付いていた。ただ、おかしいのは分かったけど、なにがどうAを動揺させているのかは全くぴんとこなくて、誰もそのことを口にはしなかった。
「Aの様子がおかしい原因が昔の恋愛にあるってこと?」
「にっち鋭いね、僕はそうだと踏んでる」
それで、聞き出して、解決?
Aが提案した内容であるとはいえ、なかなか荒療治なんじゃないのそれ。
「まあ、いいんじゃない?」
要するに俺がじゃんけんで勝てばいいって話でしょ、とりょうくん。
その言葉を境に、負けるかよ!譲らねえ!などとてつやくんやとしみつくんが騒ぎ出し、なんとなくじゃんけんをする流れになってしまった。
これ、いいの?A的には大丈夫なの?無理に聞き出しちゃうことにならない?なんて俺が口を挟む余地もない。困った。
ともやんもこやも なんなら千葉も、じゃんけんをしようと手を出し始めていた。
みんな、多分わかっていた。
このまま関係を崩さないように 慎重に 周りと同じように距離を縮めても、Aとどうにかなれることは きっとない。
ならここで 少しのチャンスでも掴み取ろうというわけだ。
腹を括ろう。俺だってできることなら Aに少しでも近づきたい。
278人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
定期入れ(プロフ) - はるよさん» コメントありがとうございます!◎あのニコニコしたりょうくんに陰ながらめちゃくちゃやきもきされたい欲が滲み出た文になっちゃってます( ; ; )(笑) (2019年7月15日 15時) (レス) id: 671b98a10b (このIDを非表示/違反報告)
はるよ(プロフ) - いつも楽しく拝見しております。私はりょうくん落ちを希望致します!過保護なりょうくん、、是非付き合ってほしいです!よろしくお願い致します。 (2019年7月14日 21時) (レス) id: 232a961ca6 (このIDを非表示/違反報告)
定期入れ(プロフ) - 怜さん» こちらこそありがとうございます!(^O^)◎そうなんです、りょうくん、正直めちゃくちゃ書きやすいんです(笑)コメント本当にありがとうございます! (2019年7月11日 11時) (レス) id: 671b98a10b (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 定期入れさん» わざわざありがとうございます! あの溺愛っぷりを見てるとりょうくん落ちがいいです…けど他の方が仰ってるようにともやんもみてみたい…笑 (2019年7月10日 20時) (レス) id: 291ffdfed4 (このIDを非表示/違反報告)
定期入れ(プロフ) - なさん» コメントありがとうございます!更新遅くて申し訳ないです( ; ; )ともやん推し嬉しいです◎ (2019年7月10日 9時) (レス) id: 671b98a10b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:定期入れ | 作成日時:2019年3月17日 17時