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ガチャリと音がして、背中を支えていたものがなくなる感覚。
しまった、ここは壁じゃなくて空き部屋のドアだったのか。
背中から落ちて、痛みに耐える私を他所に彼女は楽屋の鍵を閉めてしまった。
「…ようやく、2人になれた。」
「え…」
思っていた反応と、違う？
てっきり、松村さんに近づかないでとかそんなことを言われると思っていたのだが。
もしかして彼女の目当ては、松村さんではなくて私？
なんて気づいたときにはもう遅くて、浜名さんは私の頬を自分の両手で包んだ。
彼女の手についた指輪からひんやりとした感触が伝わってくる。
「ねえ、私全部知ってるんですよ。」
「知ってる…？」
「あなたが漆戸Aを捨てた理由。いや…消したがった理由、ですかね。」
浜名さんが芸能界に入ったのは、2年前のだと聞いている。
私が女優を辞めた時期とは重ならないはずなのに、どうして。
「私、ずうっとあなたに会いたかった。」
不気味だと感じていたその表情の正体は、同性から向けられると思っていなかった愛おしいものを見つめる視線だったから。
それに気づいたとき私は一層彼女が恐ろしく感じた。
「初めてあなたを見たとき。この世にあなた以上に美しいものはないって確信したんです。
どんな宝石よりも、役に応じて何度も何度も表情を変えるAちゃんの方が何倍も、何十倍も美しかった。」
熱視線を私に向ける彼女の目には、光がなかった。
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ミスト(プロフ) - めちゃんさん» コメントありがとうございます。返信遅くなってしまい、すみません。他担の方にも楽しんでいただけてとても嬉しいです！ありがとうございます！ (2020年8月23日 21時) (
レス) id: 8f2ed3f874 (このIDを非表示/違反報告)
ミスト(プロフ) - くま。さん» コメントありがとうございます。返信遅くなってしまい、すみません。ご心配ありがとうございます！頑張ります！ (2020年8月23日 21時) (レス) id: 8f2ed3f874 (このIDを非表示/違反報告)
めちゃん(プロフ) - いつも更新有難うございます。スト担じゃない私ですが、面白いと思います！体調には気を付けてくださいね〜！！ (2020年8月19日 22時) (レス) id: 0e3b0babab (このIDを非表示/違反報告)
くま。 - 沢山更新されていて嬉しいです！でも無理なさらないでください！！これからも楽しみにしてます(^-^) (2020年8月18日 20時) (レス) id: 8ad60fd805 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミスト | 作成日時：2020年8月16日 0時
