シン友 third (ページ4)

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○ ページ4

「ごめんね、ジェシーくん。」

そうやって笑った。

その笑顔は確実に無理をしていて、何でそこまでして笑うの？って、モヤっとした。

「謝らないでよ。Aは悪くないでしょ。」

「え？」

「詳しい事情は分からないけど、Aは悪いことするような人じゃないって俺は一番わかってるから。」

俺は無理に聞くことが出来るほど勇気を持った人間じゃない。

わかったような口を聞くなって言われるかもしれないけど、掛ける言葉がこれくらいしか見つからなかった。

俺は静かに彼女の首と膝裏に手を回した。

申し訳ないけど、こうやって運ぶしかない。

驚いたらしいAは、俺の腕の中で少し暴れた。

「…え。ジェシーくん！」

「暴れないで。その怪我じゃ歩けないでしょ。」

カフェからそう遠くはない場所にいてくれたから、女の子一人運ぶくらい余裕だ。

無言の時間がなんだか怖くて、俺は意を決して口を開いた。

「俺、何があったかは聞かないよ。
だけど、俺は何があってもAの味方だから。それは忘れないでね。」

声、震えてなかったかな。裏返ってなかったかな。

Aの反応がとてもじゃないけど見れなくて、俺はただカフェを目指して足を進めた。