シン友 third (ページ28)

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「ありがとうジェシーくん。」

「んふふ、どーいたしまして。」

恋心はとても簡単で、さっきまで落ち込んだいた気持ちも彼のちょっとした優しさでどうでもよくなっていた。

このまま、2人の時間が続けばいいのにと考えていたけど突然開いたドアによりこの幸せな時間は終わりを迎えた。

「Aちゃ、可愛い！え、超可愛いんだけどなの？流石俺のAちゃん！」

「うるせえなお前。つかジェシー、居場所分かったなら連絡しろよ。」

「あ、忘れてた。」

樹くん、北斗、それに大我ちゃんに優吾くん。

ぞろぞろと保健室に入ってきて、一番後ろには慎太郎くんの姿が見えたから彼が居場所を知らせてくれたのだろう。

「大丈夫か？」

「うん、平気だよ。」

「もう、まじで心配したわ。」

「俺久し振りに全力で走ったんだよ？」

「ごめんね、大我ちゃん。」

女の子みたいにぷりぷり怒る大我ちゃんが少し可愛く見えた。

「んああ、もう大丈夫そうなら文化祭一緒に回らね？」

「そうだな、全然楽しめてねえし。」

「よし、いっちゃおー！！」

暗い雰囲気になりかけていたけど、樹くんの提案でそれもどこかへ行ってしまった。

文化祭終了まであと2時間を切った。それでも楽しめることはたくさんある。

私は怪我のことを忘れるくらい、文化祭を6人と楽しんだ。