シン友 third (ページ16)

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文化祭と関係性ページ16

「A、起きてるか。」

「うん、起きてる。」

「行けるか？」

普段意地悪なくせに、私の気持ちを知ってか優しく声をかけてくれる北斗が少し怖くなった。

でも、ゆっくりドアを開けて北斗を見上げると早くしろと言わんばかりの表情で見下してきたので前言撤回する。

「…なるべくあいつと関わんなよ。」

「分かってる、大丈夫。」

自転車で並走しながら学校まで向かう。

あれから、結局慎太郎くんとまともに話せる時間はなかった。

そのまま文化祭の日がやってきてしまったのだ。

私たちはシフトが被っているからそのときにでも話しかけようと思っている。

「ねえ、北斗は何やるの？」

「お化け屋敷。」

「え、お化け？」

嫌そうな顔で頷く辺り、樹くんに強制的にやらされたんだろう。

絶対行ってからかってやる。

「シフト終わったらこっち来んだろ？」

「うん、行く。」

ジェシーくんには、何も言わないでと釘を刺してある。

だからこそ、いま私と一緒にいると変に思われてしまうから。

本当なら慎太郎くんやジェシーくんと一緒に回れてたのかなって思ってももう遅い。

見かねた北斗と樹くんは、一緒に回ろうと提案してくれたから、今日の文化祭は2人と回る予定だ。